地下水道調査ー2
「よし、それじゃあ、突入するぞ」
「イエス、サー」
テッシンの言葉にユニコが首肯、テッシンを先頭に、二人ははしごを下っていく。
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「さすがに、奥に進んで行くと明かりが必要になるな…」
自慢の視力とそれと同等の義眼で何とか進んではいたものの、暗さが増し、ユニコが進みづらくなりそうだと思いテッシンはバッグから魔導式のランタンを取り出す。
ランタンに照らされ、石造りの壁があらわになる。
「……」
それと同時に、乾ききり黒くなった血の跡と、白骨化した腕もその姿を現した。
(まあ、当然と言えば当然か)
ダンジョンに入る以上は宝とモンスターがつきものだ。以前にも人が入った、というのは、ここがダンジョンである以上当然のことだろう。
(さて、鬼が出るか蛇が出るか…どちらも出てほしくないがな)
そんな砂糖を大量にぶち込んだホットチョコレートのようなことを思いつつ、テッシンは、ユニコとともに松明を設置していった。
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ある程度進んだとき、急に、開けた場所に出る。今までとは違って、薄く明かりが天井から差し込み周囲を照らす。
そして、滝か何かのように大量の水が流れる音が聞こえる。
テッシンは、ランタンをかざしてあたりを見回す、ここはどうやら水門のようである。
(しかし、妙だな…)
昨日の夜、アベルから渡された資料では、この旧水道は十年前に閉鎖されたはずである。
しかし、なぜ、今もなお活動しているのか。
「マスター、これを」
ユニコが、目からホログラムを出し、テッシンに見せる。
「これは?」
「この水が持つ、属性別の魔力含有量です」
本来、魔力には属性が無い。
例えば、炎を出すには魔力を炎属性に変えなければいけない。
そして、属性の変わった魔力はそのままとなり、必ず、何かしらの物体に含まれるようになる。
ただし、この限りではない魔法があるのだが…それは、またの機会に。
話を戻そう。
テッシンは、ユニコが取り出したホログラムを見る。
――――
精神:99%
水:1%
―――
「………」
テッシンは、頭の中で、嫌な想像が膨らんでいるのを感じていた。
前回にも、同じようなことを見てきたせいだろうか。
気のせいだ、と振り切りたくても振り切れない。
そう思えば思うほどテッシンの思考は、ドツボにはまっていく。
それを嗤うかの如く、鉄柵の向こう側で滝のように水が流れていた。




