従者を作ろうー2
「おーろーせー!」
「おっと、済まないな」
従者工房についたときクェイスを担いだままであることに気付いたテッシンは、ゆっくりとクェイスを地面に下ろした。
「ったく…いつまで担いでんだ…つーか、どさくさ紛れに変なとこ触ってたろ!?」
「若気の至りだ、本当に申し訳ない」
「若気の至りなら仕方ねー…なわけあるかッ!」
クェイスからの強烈な右ストレートを首の動きだけで避けるテッシン。
行き場のない怒りと拳を抱えたまま、クェイスはテッシンと共に従者工房に入っていった。
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「いらっしゃい、何かご用かな?」
従者工房に入ると、薬品の匂いと短髪に白衣を着た女性―――――ケメルという―――――が二人を出迎える。
「従者を作ってもらいたい」
「素材はいくつ使うんだい?」
「五つ全部、出し渋る必要もないので」
そう言ってテッシンは、買ったばかりのお徳用道具袋から従者用の素材アイテムを取り出してテーブルに広げた。
「ほうほう、こんなにもか…で、何体作るんだい?」
「ちょっと待ってくれ、数を決められるのか?」
「ああ、ちょっと前までは一回の製作につき一体しか作れなかったんだ、けども、近年になって魔導器の技術が向上してね、今では一回の製作で最大十体作れるようになったり、複数の素材を一体の従者にできるようになったってわけさ」
この世界の技術の発展に内心ビビりつつ、何体作るか考えるテッシン。
そして—―――――――――。
「よし、二体作ってもらいたい」
「ということは、素材を混ぜるんだね」
「ああ、頼む」
「それじゃあ、一緒に来てもらおうか、従者には主が必要だからね」
そういって、工房の奥にケメルとテッシンの二人が入っていった。




