従者を作ろう-1
あくる日、ゴドの街である噂が広がっていた。
いわく、『嵐を背負った女がいる』
『その女は身の丈以上の怪物を倒した』と。
『その女の実力はこの大陸のどんな英雄よりも上とされる』と。
誰が言ったかは知らないが、その女の噂は瞬く間に広まっていった。
いつしか、その女はこう呼ばれるようになった。
『嵐を呼ぶ者』と。
ちなみに、ゴドの街に帰還した噂の本人はルゥに大目玉を食らっていた。
-閑話休題-
「あぁ、暇だ…」
現在、テッシンの身体は女の身体───正確には股ぐらにくっついているもの以外────となっていた。
「文句言うんじゃねぇよ!だいたい、あんたがむちゃくちゃしなけりゃあ、あたしがあんたの見張りをせずに済んだんだ!」
「分かっている…」
「………」
「………」
「「……はあ」」
テッシンとクェイスが同時に溜め息をつく。言い争いをしても仕方がないため、二人は換金所に行くことにした。
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「アイヤー、テッシンさん、これ従者作りのアイテム、買い取れないやつネ」
(なんやて工藤!)
テッシンは、換金所に立つシニヨンを付けたエセ中国人言葉の受付嬢、リーから5つのアイテムを返される。
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千年狼の牙
狂った超越機関
歴戦の剣
金雀の魔導書
貪欲のメダル
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「従者って?」
「ああ!テッシンさん、田舎から来たらしいから知らないのも無理ないアルネ」
従者、という聞き慣れない言葉を聞いて、テッシンはリーに従者の事を訪ねる。
従者というのは、従者工房である特殊なアイテムを使って作り出される、言ってみれば、人工の魔物である。
従者工房をよく利用するのは、金持ちの貴族や、中堅の冒険者が多いというわけで
用途としては、クエストやダンジョン探索の能率向上や、趣味嗜好を満たすためだったりとさまざまである。
「なるほどなー」
(あっ、スッゴい興味津々ネ)
リーに従者工房の場所を教えてもらったテッシンはウンザリした顔のクェイスを伴って向かうことにした。
「ところで」
「なんネ」
「ルゥと連絡を取りたいんだがどうすればいい?」
「それならギルドカードからメッセージを送ればいいアルヨ」
(魔法の力って凄い、改めて思った)




