おじいちゃんの遺跡探訪-3
「おい、まさか…これは、もしかしてクローン製造のための装置…なのか?」
そう、そのガラス管は映画やSF作品などでよく見かけるあれに酷似していた。テッシンもそういった作品を見ていたため多少の知識はある。
ガラス管を見ると、培養液が入っている…つまり、『生きている』のはガラスの割れたモノや装置がひしゃげてしまったものを除けば3基のみ。
(だが、この壊れ方は……)
テッシンは、壊れた培養器に対して、ある仮説を立てた。
それは、この都市が戦場になった時、壊そうとしたものがいたが結局残される事となった。
いや、『わざと残した』というべきだろうか。占領されたとき、これを見つけたものは恐らくその利用価値の大きさに気付いてしまったのだろう。利用しようとした者たちは、制御不能となったそれに滅ぼされたのだろうか。
それもそのはずだ。テッシンは二層の隠し扉から人骨が握る謎の書類を見つけたのだがそれにはこう書かれていた――――――――――――。
―――――――――――≪合成機械兵士計画≫
この計画を見たテッシンは『人でなしの発想だ』と思わず呟いた、テッシン自身にも従軍経験がある。
上の暴走で、非人道的な作戦も行われてきた。
だが、この計画はそれに輪をかけてひどくした内容だった。
簡単に言えば
『”志願者”をすりつぶし、その細胞と別の生物の細胞を使って《素体》を培養』
『《素体》には成長過程で教育と技能を刷り込み、それと同時に洗脳を行い逆らえなくする』
『成長した《素体》の四肢や内臓などを”わざと”欠けさせ機械のそれを取り付け、それとともに、”技術漏れ対策”の自爆装置を取り付ける』
『その後、《共食い》と呼ばれる訓練を行わせ強い個体を作り上げる』
『クローンの遺体は食料、もしくは新しいクローンの”素材”となる』
「フン、人命軽視もここまでくると笑いが出てくるものだ」
今はもう誰もいないこの部屋で悪態をつきながら、テッシンは、奥にあるカプセルの前まで行く。
「で、どうやれば開くんだ?…オープンセサミ、と唱えればいいのか?……ハン、バカバカしい……ん?」
テッシンは、カプセルの側面に『緊急用』とかかれたボタンを見つける。
普通なら戸惑うはずなのだが――――――――――――。
「ポチっとな」
―――――――――――――何の躊躇もなくやりやがったよこのバカ。
「うおぉ!?」
押したとたんに、カプセルのシリンダー部分が動きそこから冷気が噴き出す。
その後、扉がゆっくりとひとりでに開き中から現れたのは……。
「裸の…女…?」




