顔合わせ
「お待たせしました」
「「あ、どうも」」
応接室でガチガチに緊張している二人に声がかかり、二人の声が同時に重なる。それだけ緊張してるってことだよ言わせんな恥ずかしい。
間もなくして、二人の少女が応接室に入ってくる。
赤髪の少女は、背が高くしなやかな手足をしており、テッシンはルゥ以上のバストの持ち主であると推測している。
次に、片目を閉じた白髪に褐色肌の少女はテッシン含むここにいる4人の中で一番背が低く、……何と言うかイタイタしいプロポーションをしていた。
「こんにち――――――――へぁあ!?」
テッシンはガチガチになりながらも精一杯の笑顔を作るが、突如として入ってきた少女の一人に抱き着かれどこぞの伝説の超野菜人のような叫び声をあげた。
「ああ…一目見た時から会いたかった…こうして出会えたのも何かの縁、私をあなたの伴侶にして下さい…」
「「「どういう…ことだ…」」」
恍惚とした表情で上目遣いにテッシンの顔を見る少女、それを見て少女以外の声と心が一致した瞬間であった。
@@@
「えー…つまり、バロルさんとディーフォさんは奴隷として売られそうなところをテッシンさんに助けてもらったと…」
(俺にニコポ、ナデポのスキルはないんですがそれは)
テッシンは、とりあえず笑顔を浮かべているが顔中冷や汗だらけで焦っているのがバレバレである。
「はい…」
「それでテッシンさんを追いかけて冒険者に……」
「はい…」
(うわーい、モテモテだぁ)
頬を赤らめるバロルに、テッシンは内心泣きそうになってくる。モテてるっつったってその好意を向けてる人がやばかったら意味は違ってくる。
「それで、拾ってきたのはテッシンさんだからこっちで引き取れ、と言うことですね」
「はい…」
(どうしましょう…)
ルゥが困惑した顔で、テッシンに耳打ちする。
(とりあえず引き取る方向でいいんじゃあないか?何か問題を起こされても俺たちなら対処出来る)
(そういう考えは無いんですけど…引き取るというのは賛成です)
(だな)
「相談の結果、ウチで引き取るということで異存は無いな?」
表情をいつもの無表情に戻し、白髪の少女に問う。
「はい!構いま──「あたしはごめんだ」───姉さん?」
(あぁん?何で?)
突然、否定を発するディーフォ。その眼には、テッシンへの敵愾心がありありと浮かんでいた。
そして、それを睨みつける少女を見てテッシンは胃がキリキリ痛むのを感じた。
「あんたみたいないい人ぶった奴ほど信用ならねえんだ…あんたみたいなのに騙されてこっちはどこの馬の骨ともしれねぇヤローのシモの世話をさせられそうになったんだ!」
「でもテッシンさんは私や姉さんを助けるために……」
「分かってる!でも……」
(うわっ、俺の信用無さすぎ……?)
「だ……だったらこうしましょう!テッシンさんとディーフォさんが立ち会いしてみるというのはどうでしょう?そっちが勝ったらこの話は白紙に、こっちが勝ったらこの話を進めるという事で……」
ぽむ、とルゥが手を叩き提案する。
(ふざけるな!…と言いたいけども……)
テッシンにはルゥに貸したものがある。そのため断るに断れないというワケで………。
「それじゃあ優男、今すぐこのギルドにある訓練所でヤり合おうじゃねぇか」
ディーフォが獰猛な笑みを浮かべ、テッシンの方を向いた。
たぶんテッシンのテキストはヴェノミナーガ(英語版)の十倍以上(白目)




