表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

何もないと思うんだ。

作者: kind tear

何もないと思うんだ。

きっと、無なんだと思う。


私は無をモッテイルのだろう。モッテイルと言うことは、無は無でないのかもしれない。


けれど、その無だった私に色を着けて、飾りを付けてくれた世界は、雨は優しくて、苦しくて、痛くて、甘くて、血の味がする。


でも、世界は、そこに厳然たる事実として寄り添っていて。私は、雨を降らせながらも、声も、音も、八つ裂きにして、噛み千切って、飲み込んで、枯らした。


気持ちいい。快楽、悦楽、深い海。群青の貴女は、温かい。包み込んでくれた貴女は、堕ちる事を許してくれた。

私は、甘美な、真、甘美な、色を付けた。


雨は止まない、荒れる、世界は、進むけれど、世界は雨は止まないんだ。


悪いことじゃない、良いことじゃない、良い悪いじゃない、悪か善じゃない。雨は止めたら、やめて。


分からない、けれど、いつか雨も、温かい雨になるはずだから、私は、生を終えさせていく。


ごめんなさい、ごめんね……。痛いよね?ごめん…、折角、生んだのに、ごめんなさい。

私の罪は、生を重ねて、生む彼ら彼女らを殺し続ける事。


けれど…世界は、世界で生を続ける為には、アナタ達の生を終わらせなくては、いけなくて。


もし、また、会えたら。その時は、必ず、抱き締めるから、ちゃんと、守るから。ごめんなさい。ごめん……ね。

皆を、雨を、世界を好きで、愛して、私は、愛されたくて、だから、今だけは。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ