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सरस्वती 僕と〇〇〇のターラ  作者: ARATA
一と言って二とない
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第四十一話 ワインレッドのセーター

おはようございます。こんにちは。こんばんは。

やはりですね。自分が考えて書いたものが読まれるという事は非常に嬉しいことであります。

これからも続けたいですね。



では、本編へどうぞ!




「きっと、二つ空きますよ。だって、僕が乗ったら重たいじゃないですか。」


「それもそうね。待ちましょう」


 喋り方に違和感を感じたゼロイチだったが、一度シャーロットの顔を向くと、それっきりつったていた。

 ゼロイチは、いまだにシャーロットに手を握られたままである。


「あの、いつまで手握るんですか?」


「あら、ごめんなさい。」


 そう言って手を放したかと思えば、シャーロットはすかさず、ゼロイチと目線が同じになるように屈んだ。


「ゼロイチ君。それ、素敵なセーターね。どこで買ったの?」


 シャーロットが、ゼロイチのワインレッドのセーターを何気なく褒めた。だが、ゼロイチは訝しんだ表情をする。どこで買ったという何気ない質問だ。どうしたのだろうか。


「・・・父さんがくれたんです。」


 あまり、言いたげではない。ゼロイチの発言だった。


「でも、大事なものですから、人にあげたりは絶対しませんよ!」


「大丈夫よ。取ったりしないわ。でも、年季が入っているようには見えないわ。いつも大事に使っているのね。」


「まあ、そうですね。」


 ここに来てからというもの、父。母にさえも会うことができないのだ。屋敷の召使はどうしているだろうか。ゼロイチはこっちの生活をするのに必死ですっかり忘れていたが、ここの世界の住人ではない事、いつか帰らなければならないことは、ゼロイチが誰よりもわかっていた。


「あの、シャーロットさん!」


「なに?」


「今、思い出しました!僕、帰らないといけないんです!」


「何を言ってるの?まだ、来たばっかりよ。これからじゃない。ふふ。面白い子ね。」


 ニヤリと微笑を浮かべるシャーロット。


「ほら、席が空いたわ。行きましょ。」


「席が空いたって一つだけじゃ・・・」


「一つで二つよ。うふふ。」


 シャーロットはどこか、嬉しそうだった。


「ゼロイチ君。座らないの?」


「女性ファーストです。」


「まあ。面白い子ね。それを言うならレディファーストよ。うふふ。」


 シャーロットは、笑うとき片手で口を覆う仕草があった。ゼロイチは気にも止めなかったが、この動作には。気持ちを隠すや、秘密主義、人の関係に壁を作ったり、自信が持てない。といった場合に行われる動作である。やはり、まだゼロイチに気を許していないのだろう。また、かつての平安時代には女性は扇で顔や口元を隠すことが上品とされていた。その名残でもあるのだろう。とはいえ、シャーロットという名前は誰がどう聞いても日本人とは思わない名前だが、先祖を辿ってみると日本の貴族かもしれない・・・


「じゃあ、お先に。」


 シャーロットが座る。ゼロイチがシャーロットの太ももあたりを見ていると・・・


「見なくていいの。座るの。」


 ゼロイチは半ば強引に、手を引っ張られ、シャーロットの太ももの上に座らされた。


「どこが重いのかしら?うふふ。」


平安時代では、確かに雅な行為とされていましたが、現代ではマスクをするのが当たり前の時代。だれしもが、上品と思われる時代がやってきてしまいましたね。これは凄いことですよ!

口を隠していないことが、はしたないと思われることはありませんので、悪しからず。

あっはっは!と、大笑いする人もいるくらいですからね。笑うことはいいことです。

笑いは妙薬です。嫌なことを言われたら、思う存分めげずに笑ってやりましょうよ!


次回までどうぞよしなに!

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