第三十八話 朝起きると………
こんばんは!
朝起きたとき、今日も良い一日なる。と、考えてみてください。なにか良いことが起きるかもしれませんよ。
朝から、テレビをつけたり、メールをチェックしていたりしませんか?
起きてからの2時間はゴールデンタイムと呼ばれ、脳が最も働く状態です。朝は、テレビやメールではなく、頭を使うことを行うのが、最適でしょう。長くなりました。
では、本編へどうぞ!
ゼロイチが朝起きると、ターラはいない。おそらく影に隠れているのだろう。家の中は、静まり返っており、人の気配が感じられない。誰もいないのだろうか。
「おーい!誰かいる?」
返事はない。ゼロイチの声が少しばかり、家の中で反響する。寝室で着替えを済ませ、天林山へと行く支度をした。ゼロイチは、下準備をしていないため。どんな場所かは、わからないのだ。
「とりあえず、これとこれ。で、いいっか。」
関係のないものも紛れているようだが、ゼロイチにもゼロイチなりの考えがあるのだろう。
「そ、そうだ。眼鏡を忘れちゃいけない。持っていかないと。」
寝る時、眼鏡を外すので、ゼロイチは、その視力の悪くない目に心根の眼鏡をかける。
「なんか、しっくりくるよね。僕、眼鏡かけてたわけじゃないのに。」
独り言をポツリと呟くゼロイチ。そういえば、と、枕元に置いておいた封筒を確認する。昨日のジンゴールからの給料だ。鷹鳶で、いくら稼げたのか気になり、封筒を乱雑に開ける。気持ちだけが、前面に出てしまい、手が追いつかないのだ。封筒から、お金を取り出すと、ゼロイチは1枚ずつ数え始める。
「1、2、3、4、5かぁ。5000円だ。流石に前よりは少ないね。前は、一日中働いてたからね。待てよ。昼ご飯いるんじゃない?どっかで、外食・・・いや、今はこれだけしかないんだ。なんとかして使わない方法を考えないと!でも、どうしよう。僕、お弁当作れないんだ。でも、家には誰もいない。よし、ターラに作らせよう!ターラ!出てきていいよ。」
「何金。」
「お弁当作って!」
あからさまに嫌そうな表情をするターラ。
「私は、家政婦じゃない金。」
「頼むよ〜」
「ううーん。」
「え!いいってこと?」
「私は、家政婦じゃない金。はい、いいですよ。とは、ならない金。」
「それはさっきも聞いたよ〜頼むよ〜お願いだよ〜」
「うう、じゃあゼロイチがターラだったらどうする金。」
「え?僕がターラだったら?そんなの作らないに決まってるじゃん!面倒だし。」
「そういうこと金。」
「ああ!やられた!わかったよ。どこかで買うよ。」
「それがいい金。」
「で、天林山ってどこにあるの?」
「誰かに聞いたほうがいい金。」
「よし、しゅっぱあつ!」
頼りないゼロイチであった。
次回までどうぞよしなに!




