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सरस्वती 僕と〇〇〇のターラ  作者: ARATA
一と言って二とない
35/60

第三十五話 自分は自分、人は人

お疲れさまです

いつもありがとうございます




では、本編へどうぞ!




ゼロイチがガラシャの家に帰ってくると、千城チシが起きて待っていてくれていた。


「ただいまー」


「おかえりでし。遅かったし」


「うん。ジンゴールさんとご飯食べてたんだ。」


何気なく言葉を発する。発することで安堵を覚える。今ここに自分が存在しているという安寧がここにはある。


「お風呂入れるし」


「あ、ああ!ありがとう!すっかり忘れたよ。お風呂入らなきゃ。大変だったでしょ。」


「慣れてるし」


「そっか。ならよかった。あ、そういえば、ちしちゃん。僕、天林山に行きたいんだけど、天林山ってどこにあるの?」


「ちかっ、近いし」


「そうなんだ。明日大学終わったら行こうかな。」


「明日休みだし。明日の予定はそれだけだし。ゼロイチポケットになんか入ってるし。」


「え、なんだろう。」


さりげなく、ズボンの後ろのポケットをまさぐる。紙らしきものが、ポケットからはみ出ていた。これは、なんだろうか。

それを手に取り、腕を体の前へと持ってくる。


「え!これ………」


「封筒だし。1人の時に見るだし。」


「あ、ありがとね。」


ゼロイチを、気遣ってくれているようだ。

ゼロイチは、風呂場へ行くと、服を脱ぎ、心根の眼鏡を脱ぎ終えた服の上に置こうとすると………


「何してる金。」


「わっ!ターラ!なんだよお、いきなり。」


「お風呂入りたい金。」


「わかったよ。にしてもターラって不思議だよね。その服を着たまま入るんだからさ。脱けばいいのに。」


「ふーん。」


「なにさ。ふーん。って、拗ねてるの?」


「ちがうかね。」


「へえ。ターラにも子供っぽいところあるんだね。」


「自分は自分。人は人金。」


「なるほどねえ。」


ゼロイチは、ターラと風呂に入るとき、いつも下を隠すのだが、たまたまこの瞬間隠すのを忘れていたようで、顔から火が出そうだった。


「あ、あああ!見ないでええぇぇ。」


「興味ない金。」


「うう。」


ターラが勢いよく、風呂に飛び込む。


「あ!ちょっと待ってよ!体洗ってないよ。」


「汚れてない金。」


「もう、これじゃどっちが子供かわからないよ。」


小声で呟くゼロイチ。風呂に入ったターラは、微動だにしないので、ゼロイチは風呂に入れない。正確には、入れるのだが、狭いのだ。だが、贅沢は言ってられない。この時間に体を洗うのだ。ゼロイチは、1人虚しく体を洗った。








次回までどうぞよしなに!

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