第三十四話 心根の眼鏡の落し主
サブタイトルにいつも迷ってしまうのですが、決まるときは、一秒で決まります。思いつかない時は、一日悩むこともあります。
では、本編へどうぞ!
「さてと、どうしようかな。せっかくの奢りだし、たくさん食べたいよね。」
ゼロイチは、ハンバーグを2枚。チーズを2枚。ハッシュドポテトを1枚選択した。キングリブなるものも気になったが、結局普通のバンズを選択し、パティを豪華にした。他にも、レタスやトマト等の野菜類も選ぶことができたのだが、ゼロイチはジャンク・フードを食べたいという衝動に駆られていたので、敢えて選択しなかった。このジャンク・フードを食べたいという衝動は過度な運動後にあらわれることが、しばしばあるのだ。鳶職は確かに体を動かす仕事であるため健康的なのだが、一見すると人間にとって一番丁度よい運動量は、一日1時間程であるため、動きすぎである。
ところで、シェイクだが、味が十四種類もあるため、ゼロイチは迷っていた。他店舗では、初めて訪れた客や常連客に合わせ、選ばせる時間を省くため、バニラしか売ってない店もあるくらいだ。
ちなみに、左甚五郎は、バナナシェイクをいつも頼んでいる。流石黄色いゴリラである。「なんか言ったか?」と怒号が飛び込んできそうであるが、安心してほしい。彼女には、聞こえていないだろう。
「ハックシュン!」
「大丈夫ですか?ジンゴールさん。」
「姉貴。大丈夫ですか?」
誰かが、噂をしたのだろうか。左甚五郎が1つくしゃみをした。
「平気だ。さあ食うぞ!」
SSバーガーのセットが完成したので、3人は食べることにした。
「そういえば、気になってたんだけど、この眼鏡ってルミのじゃない?」
ゼロイチは、自分のかけている心根の眼鏡を触りながら、ルミに話しかける。
「あ!そうじゃん!ゼロイチとぶつかった時から、なくしたんだよね。」
「あ、やっぱりそうだよね。どこで手に入れたの?」
「神社でお参りしてたら、落ちてたんだよね!」
「これ、弁財天様の物らしいんだよね。」
「え!嘘!私罰当たっちゃうじゃん。弁財天様って、この世界を創造した三賢者の1人でしょ!」
「う、うん。僕も早く返したいんだけど、弁財天様ってどこにいるの?」
「えーわかんないよ。存在が伝説だから、知ってる人は多くても所在までわかる人は少ないと思うよ。私もわかんないし。」
「えー、あ!じゃあ、どこの神社に行ったの?」
「天林山。弁財天様は、水の神様でもあるから、池に祀られてることが多いよ。」
「わかったよ。明日行ってみようかな。」
もくもくと食べる3人であった。
次回までどうぞよしなに!




