第三十一話 レオン教授
あなたは赤派?青派?それとも………
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「………であるからにして、この話は以上だ!いいかい君たち。勉強を怠っていると、例え一年生でも留年してしまうよ。いいね。さらば!!」
誰の声だろうかと、ゼロイチが思い返してみるが、聞いたことのない声だ。この前の教授とも違う。話を聞いている限りだと、講義が終わってしまったようだ。
実は、ゼロイチ達は大学内で迷ってしまい、ガラシャがようやく地図を見つけると、講義を受ける教室をやっとの思いで見つけたのだ。
「あれえ?なんだい?君たちは。」
そこには、赤い海賊帽のふくよかな女性がいた。黒い髪をしており、上半身は、サイズが合っていないのか、パツパツの白いシャツを着ている。臍が見えているが、暑いのだろうか。
白いシャツの上から、覆いかぶさったようなひらりと舞う、大きな赤いマントが特徴的だ。
下半身には、程よい肉付きの太ももが露出しており、膝までの丈の茶色いブーツを履いている。腰の辺りに、下着の紐が露出しており、それが赤いためよく目立つ。かなり短い丈の黒いホットパンツを履いており、茶色いベルトがお似合いだ。
「いや、あなたこそ。」
ゼロイチが、咄嗟に言葉を交わす。女性は、顔を横に向けながら、目線をゼロイチにやる。
「知らないのなら、俺が教えてやろう。」
え?俺?この人何言ってるんだ?ゼロイチは、口には出さずとも、その女性を軽蔑視する。
「なんだい!その目は?君!もしや、学生だろう。」
「え?そうですけど。」
隣でガラシャがニヤついている。
「出席していたかー?君は男だからなあ。よく目立つ。俺は、覚えていないんだが?」
「エーソンナー。」
「棒読みじゃないか。全く。いいかい。今日は特別だ。どこで道草、いや、海藻食ってたのか知らないが、今日だけは、出席とする。ただし、今回だけだからな。」
「なんで?横目で見るんですか?」
「その、えっとだな、その………」
「んふふ!」
ガラシャがなぜか笑っている。
「なんですか?あ、先生。そういえば名前は?」
「………レオンだ。俺は、男に慣れていないのだ!」
「俺って言ってるのに?」
「そ、そうだ!」
「へぇー。でもお休みじゃないんでしょ僕達。ありがとう先生!」
「教授ありがとう!」
「あ、あぁ。俺はもう行くからな!」
「またね!先生!」
ガラシャは何も言わずに、手を振っていた。
次回までどうぞよしなに!




