第二十二話 塵を/垢を除く
サブタイトルは省略されています
正確には『塵を除く、垢を除く』です。
うつうつとした時、掃除をすると気待ちが収まります。
では、本編へどうぞ!
脱衣所で着替えていると、温泉の掃除屋が塵を除く、垢を除くと言いながら、掃除をしている。ピンクの髪色は、ゼロイチの目を引いた。
「知っていますか?この世界には、神器なるものがあるのです。」
掃除屋に突然話しかけられるゼロイチ。
「えっと、僕帰るんですけど………」
「まあ、そう言わずに、聞いていきませんか?」
「は、はあ。」
ガラシャを待っていたが、なかなか帰ってこないのだ。仕方なく、話を聞くことにした。
「いいですか!掃除というものは、心を浄化するのです。三毒は御存知ですか?そういえば、あなたの名前は?」
「レイイチです。」
「へえ、聞いたことないですね。誰ですか?あなたは。」
「レイイチです。」
「あ、ゼロイチですね。」
「なんで、みんなゼロイチって言うんだろう………」
「ゼロイチさん。いいですか!人間の煩悩の数はいくつですか?」
「知らないよ。」
「知らない。ですか。とりあえず、答えてみてください!わからないはなしです!」
「え、どれくらいだろう。じゃあ、3つ!」
「ブッブー!」
「え、えぇ。」
「百八です!」
「え、ええ!そんなに多いの!」
「いい表情ですね。話がいがあります。
「いいですか!特に人を苦しめる3つの煩悩は貪欲瞋恚愚痴です。この3つの煩悩は私達の世界では、三毒の煩悩といいます!私は、ある人から教えてもらったのです。この煩悩を取り除くためには、掃除をしなさい。と、で掃除をして、現実も身も心も綺麗にしているのですよ。いつかは、煩悩を全て取り除けると信じています。
「おっと、失礼いたしました。私、周梨槃特といいます。以後お見知りおきを。」
「あっ!ゼロイチー!」
「ありがとう。しゅりはんどくさん。僕は、もう帰るよ。」
「お気をつけて。」
周梨槃特は、白い服を着ているのだが、着物のようで、下は現代的な帯のある、ミニスカートになっている。縫い目にピンクが入っており、今どきは、縫い目ではなく、ステッチと言うのかもしれないが、白とピンクがコントラストとなり、見栄えがいい。腰にある、大きなハッキリとしたピンク色のリボンも特徴的である。
髪型は、ポニーテールなのだが、結び目から出た髪は短めで、横から垂らして、髪に重みをもたせており、バランスが良い。
瞳は、黄色く、満月のように美しい。
その容姿に似つかわない、使い古された箒は、彼女の掃除量を物語っていた。事実、ゼロイチも箒を見て、話を聞こうとしたのだ。
周梨槃特は最初の段階から、設定が決まっていたキャラクターで、いつ登場させるのか悩ましかったです。少し、強引に登場させる結果となりましたが、私の中では、良しです。
私が、影響を受けた、本に一エピソードがあるのですが、周梨槃特は、そこから引用しています。そのままではなく、どう調理したり、どうアレンジするかが、決め手になってくるのですが、難しいものです。
次回まで、どうぞよしなに!




