第十二話 月兎
皆さんこんばんは!
今日はなに月何でしょう。気になるところです。
では、本編へどうぞ!
お風呂を沸かし終えると、ガラシャの元へ向かう。ゼロイチ。ガラシャは、おそらく寝床であろう、布団に寝っ転がっている。
「え?ベッドないの?」
と、ゼロイチが一言。
「え?ベッド?なにそれ。ペットなら知ってるかも。ゼロイチ~ペット買って~おねが~い。」
「お金ないよ!」
「ふーん。私お風呂入ろっと!」
「行ってらっしゃい。」
「はーーーい。」
ガラシャが風呂を終えると、ゼロイチのいる布団が二つ並べられた、寝室へと戻ってきた。」
「長かったね。おかえり。」
ゼロイチは目を見開く、ガラシャが下着姿でいたのだ。
「ハレンチだよ!」
「え、なにが?」
この女、気にしない。むしろ、誇りに思っている………
「パンツと胸が見えてるって!」
ガラシャは下着姿で、窓からおでこに手を置いて、月を見ている。
「上弦の月、綺麗だね。知ってる?ゼロイチ。月にはね、ウサギちゃんがいるらしいよ。私、ペットにしたいな~。」
「へぇ、僕は蟹がいるとおもうなあ。いたら、食べたいよね。蟹。」
「キングドナルドで出るんじゃない?カニキング。ぷふっ。」
「服着たら?ガラシャ。」
「あ、忘れてた!見ないで~」
「隠す気ないじゃん。」
「今から着まーーーす。」
「宣言してないで着てください。はい。」
ゼロイチは風呂にむかった。風呂から見える景色は絶景で、数多の星々が見えた。今日は特に運が良かったのか、彗星を肉眼で見ることができた。水色に輝く、女神の涙のようだった。と、ゼロイチは思っていた。
トン。トン。トン。
「え、なに?」
「お客様~お背中流しましょうか?」
「結構です。お金払えとかいうんでしょう。」
「なんでわかったの!?」
「ゆっくりさせて。」
「はーい」
「わっ!」
「どうしたの?」
「ナンデモナイヨ~」
明らかに棒読みなゼロイチ。
「はーい」
この女、都合がいい。
「ちょっ、ターラ。なんで今なの?後でいいじゃん。」
「関係ない金。お風呂入りたい金。気持ちい金~」
「ちょっと、静かにしてよ。ターラ。」
「どうしたの。ゼロイチ。独り言?さっきから一人で喋ってるけど………」
「ナンデモナイヨ~」
「ふ~ん。はーい。」
ターラに説教するゼロイチ、ターラは全く聞いていないようだ。
「わかった金。過ちては即ち改むるに憚ること勿れ金。」
「ん?え?まあ、いいや。いいね。頼むよ。僕は明日に向けて寝るから。おやすみ。」
「おやすみ金。」
ガラシャはというと、とっくに寝ている………
次回までどうぞよしなに!




