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優しすぎたドナー

「貴方の血液は特別です!素晴らしい!」「こんなにもピッタリ合う方は初めて見ました!」どんな科の医者もそう言う。普通だったら可笑しいなとか怪しいと思うのかもしれない…普通だったら…

昔から誰にも必要とされて来なかった僕には関係ない。初めて誰かから必要とされてむしろ嬉しかった。

誰かから必要とされるなら、どんなモノでも差し出すそれが僕に与えられた使命なのかもしれない。その為に、“百万人に一人の血液”や“どんな人にも合う臓器”を貰ったんだろう。僕には、必要とされたかった以外にもドナーになる理由がある。それは、提供をした相手から来る手紙だ。原則、ドナーと患者の間で関わりを持ってはいけないので一通だけが来る。それが今では僕の生きがいの一つになっている。片目が無くなろうが、肝臓が無くなろうが、貧血になろうが、片肺が無くなろうが、生きていけるんだ。そのお陰で生きていける…人生を取り戻せた人がいるなら僕は何時までも続けるこの身の命が無くなっても、体が残る限り。この事を自分のエゴだと言われても仕方ないだろう。実際エゴなのだから。優しすぎる?そもそも優しいってなんなの?人からされるもの?自分からするもの?それすらあんまり僕は理解していない。まぁ細かいことは気にせずにまたこの身の何かを捧げに行こう。何時までも何時までもこれを繰り返していくんだ。

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