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作者: ぺさ

四畳半のぼろアパートの一室に

似つかわしくない机は

田宮にとって必要不可欠なもので

あった。


いつものように、その机に向かい椅子に座りつっぷすように

して、ノートに筆を走らせる


それは物語とは言えない支離滅裂な文章

だが、田宮は、書かずにはいられなかった。


書かなければなにもない自分になってしまう気がして、恐ろしくて

震えながら怯えながら

ただひたすら、筆をはしらせた


物語とは言えないような言葉の羅列が

増えて行く、

その言葉は、田宮の叫びや愚痴を

表しているだけの

凡庸な、まったくつまらないものに変わっていった


死にたい、つらい、苦しい、変わりたい

孤独、一人、

消えたい、金、女、

才能、幸せ、成功


書きながら泣きながら、

嗚咽を吐きながら

平静を保とうするさまは

まったくもって普通ではなく


いつか田宮が望んでいた、

才気あふれる異常者のようだった

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