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最強騎士だったけど転移したらニートだった件 (仮)  作者: さいだー
???

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70/123

姐さん


無事洞窟からの脱出には成功した。


()()が敵を全て一人で捕縛し無力化してしまったからなのだが‥‥‥



現在は洞窟から2、3時間ほど歩いた岩場の陰に身を隠している。


2、3時間といっても俺がまともに歩けないからそんなに距離は進んでないはずだ



さて


「ではなんで()()()と行動を共にしていたのか教えてもらおうか」


そいつと揶揄した男を指差しながらネムに問う。



その男とは



ネイソン

森で一度

洞窟の牢で一度計二度も裏切った男



「それはね‥

んー‥」


頬に左手の人差し指を当てて何からはなそうか考えているのか左上の方に視線を移し

えーとえーとなんて言っている。



それを見たネイソンが一歩前に出る

「姐さん


俺から説明しますよ!」


俺の方に向き直り威圧するようにネイソンが話し出す。


「良く聞けよ一回しか言わないからな?


それはな―」




話が長かったので要約するとこういう事らしい


ネイソンが洞窟から逃げる途中岩場から滑落して瀕死状態で身動きも取れなくなった。


そこを俺を探してうろついていたネムとノエルが通りかかる。


ノエルは無視するように指示したが


それを無視してネムはネイソンに駆け寄った。



その時はボロボロで誰なのか全く分からなかったそうで

まさか森で急襲されたネイソンだとは思わなかったそうな。(ネム談)



ノエルはヒナを抱えて遠くから気味悪そうにして見ていたらしい。



ネイソンは瀕死状態ではあったがうわ言で何度も

「母ちゃん本当にごめんな

ごめんな」と繰り返し謝罪の言葉を口にしていた。



ネムを母親と勘違いしていたみたいだから手を握ってずっと励ましていた。


出血もひどく

だんだんとネイソンの握り返す力が弱まって来たところ

ネムを中心としてネイソンを不思議な光が包み込んだ。


するとたちまち傷が塞がっていき岩場からの転落なんてなかったかのように元通り

すぐさま立ち上がる事ができたって言う話だった。



真っ先に思い出したのはユニと出会った時


あの時ユニは大怪我をしていた

身体中ボロボロで目の前で姿をあらわすと同時にコテンと倒れた。



それを見たネムが駆け寄って

俺の知っているのと似ているエフェクトが出てユニは全回復した。


もしかしたらあのときと同じなのではないか?


やはりネムには回復スキルがあるのでは‥‥‥




「ねえノクティ‥聞いてる‥」


ネムの声で現実に引き戻される。


「あっごめん

聞いてるから続けてくれ」



ちょっとムッとした表情のネイソンが本当に聞いていたか?まあ大事なのはここからだから聞けと前置きしてから話し出す


「それでな

姐さんに命を救われた俺は姐さんに忠誠を誓ったんだ」



なんとも胡散臭い。

また隙をついて何をしてくるかわかったもんじゃない。

ネムも良くこんな男を受け入れたもんだ。

ネムだって一度裏切られているのにな




「なんだぁその顔は?


なんか言いたい事があるのか?」


昔から思ってる事が顔に出やすいタイプだったのが仇になったのかネイソンが襟首に掴みかかってきた。



「二人とも‥やめて‥」



あわててネムが止めに入ってきた。

滅相もございませんとネイソンがすぐに手を離した。



「あのなネム

この男を信用できると思ってんのか?

お前だってわかってんだろ?」



なんだこの野郎とネイソンが反応している



「ノクティ‥大丈夫だよ‥


私がネイソン‥さんを信じたの‥

私が信じた人を‥信じられない‥?」



「姐さん」と柄にもなく瞳をキラキラとさせてネイソンがネムを見つめている。



「ネイソン‥さんが居なかったら‥


ノクティの居場所だって‥わからなかったし‥


ノクティを助け出す‥事だって絶対にできなかったんだよ‥?」



それを言われてしまうと何も言い返せない。



「わかったよ‥‥‥



ってまさかそいつもパーティーに入れるって訳じゃないよな?」




「ダメ‥‥‥?」


ネムお得意の上目遣い

こいつはおそらく意識しないでやっている


しかしそんな目をされたらノーとは言えない。



「わかったよ

もう好きにしろ」



「ありがとう‥ノクティ‥」



「そういやノエルは?」



ネムがちょっとムッとしたような顔をしたような気がした。

気のせいかも知れないが


「ノエルちゃんのこと‥そんなに気になる‥?」




「いやだってあいつも仲間だろ」



「もう一人の嬢ちゃんならここからもう少し行った所にある岩影で待機してるよ」


まさかネイソンに助けられる事になるとは



「よしじゃあその岩影目指して歩くとするか」



ふらつく足元をごまかしながらノエルの待つ岩影へ歩き出す。



「ノクティ‥逆‥」






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