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最強騎士だったけど転移したらニートだった件 (仮)  作者: さいだー
???

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65/123

アイテル教

「どういう事だ?

生け贄ってなんだよ?」




「お前ここに連れてこられる時何て言われて連れてこられた?」



連れてこられたとき‥‥‥?


今から数時間前の事だ

まだ鮮明に思い出せる。




―――――――――――――――――――――――――――――――――




俺達の乗る馬車が白いローブの集団の鼻先まで

迫っても退ける気配がなく俺達はしぶしぶ停車した。



馬車を止めた瞬間白いローブの集団は音もなく俺達の周囲を取り囲み

そのうちの一人が一歩前に出て信仰する神は何かと訪ねてきた。




ネムは怯えて馬車の荷台で震え

ノエルも普段とは違い荷台の端っこに引っ込んで出てこようとしなかったもんだから俺が対応する事にした。



俺は一人外に出て答えた。


「信仰する神はいない」と



その返答を受けて前に出た一人が空を扇ぎ



「アイテル様また一人、邪教徒(じゃきょうと)を炙り出す事に成功いたしました!

今すぐお連れ致します!」


と絶叫した。


その言葉を合図にするように囲っていた集団がジリジリと一歩また一歩と迫ってきた。



このままではノエルとネムまでもが危険にさらされると思った俺は迫り来る集団の隙間を縫って来た道を引き返し走り出した。



狙い通り集団全員が俺を追ってきてるようで

二人が逃げるスキを生み出すことには成功


息も絶え絶えにある程度の距離をとってから

振り返り

「逃げろ!」と馬車の方に叫ぶ


そこにもう馬車の姿はなく

はるか彼方にその姿を確認する。


毎度の事だがあいつらは俺の事をなんだと思ってるんだ?


いいよ別に!百歩譲って俺が逃がそうとしたんだからさ!

でもちょっとは遠慮とかあってもいいじゃん!


とか考えてたら拘束されてたね。うん。



―――――――――――――――――――――――――――――――――



「‥‥‥」




「おい!どうした?」



男の声で我に返る


「あっああ大丈夫だ」



気を取り直して先程の続きに話を戻す。



「思い出したぞ


たしか邪教徒がなんちゃらってのと

アイテル様がなんちゃらって言ってたな」



「中々の記憶力だな

それでピンと来る事がないか?」


男は関心したように何度も頷いている。



ピンと来る事‥‥‥?










「アイテル教の信者がいちゃもんつけて連れ去ったって事か?」




「なかなか勘がいいじゃねえか


でもなちょっと違う

それに少しつけ足すと答えになるんだよ


過激派のアイテル教信者が災いを避けるために

信仰の違う信徒を邪教徒として扱い


アイテルに生け贄として捧げて怒りを沈めてもらうってのが正解だ」



なんか結構違う気がするが‥‥‥

突っ込んでいては話が進まない合いの手を打つとしよう。



「なんでまたそんなことを?」




「これは俺も聞いた話だが

ここから見て東にある神殿がドラゴンに襲われて崩壊したのを知っているか?」



神殿の崩壊‥‥‥たしかKの言っていたやつだよな



「知っているというか聞いたことはあるな」




「そうか

なら話は早い

誰が言い出したのかはわからないんだがな

神殿内部に邪教徒が入り込んだのが原因で

神の怒りを買い

その裁きがドラゴンの襲来という形で体現したと言われていたらしいんだ」




「だったら俺は全くの無関係じゃないかよ

この国に来たのは神殿が崩壊した後だぞ」



男はふんと鼻を鳴らす。


「それはあいつらには関係ない


邪教徒を生け贄として捧げればそれで万事解決って考えのようだからな



それでお前に相談がある


ここから脱出する算段があるんだが一枚噛まないか?」


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