後悔と反省
一人目的地に向かい歩きながら
頭を抱えていた。
ああなんで昨日はあんな事を言ってしまったのだろう?
昔から後先考えず行動して反省したことは多々あったのだが今回のは反省というレベルではない。
勝ち目のない戦いから脱却できる寸前だったのにも関わらず
自ら進んで降りかかる火の粉のさらに
中心に飛び込んでいくという愚かな行為をしてしまったのだ。
オージーザス。
普段は信じていない神様に
祈ってしまうくらいにはメンタルブレイクしている。
決して下心があったわけではないと前置きさせてもらうが‥‥‥
まだノエルが
「ノクティありがとう」ハート
とか「ノクティ‥‥‥好きにして」
とか「ノクティの事ちゅきい!」
みたいな反応だったならここまで後悔していた事はないだろう
現実はラノベや漫画のラブコメ展開みたいには行かないようで
「あんた正気?
でもそこまで言うんだったら‥‥‥
魔王討伐頑張りなさい!
じゃあ私部屋に戻るから」
と言って立ち上がりすぐさま部屋から出ていった。
部家に一人取り残され呆然としていると
扉からひょっこり顔だけを出して
「そうそう
言質とったからね」
と、してやったりな感じでにっこりとしていた。
もしかして俺嵌められたのか?
これだから女は信じられない‥‥‥
ネムが優しいから勘違いしかけていたが
これからは引き締めていかねば!
後悔やら反省やらをしていたら気づけば目的地の目の前に到着していた。
その俺が向かっていた先と言うのはチャチル城
門に目を向けると門番が2人
かちゃんと音を鳴らして剣の柄に手をかける。
「あのー
ちょっと面会したい人がいるんですが」
左に立つ門番が覚えていてくれたようで警戒を解いてこちらに近寄って来た。
「誰かと思えば昨日の客人か
今王は誰とも会わないと言っておられる
悪いが出直して貰おう」
あのいけすかないチャラ男には生憎だが今日は用はない。
「いや違う
今日はドルガンさんに用があって来たんだ
まさかドルガンさんも面会拒否してるのか?」
「ドルガン殿に?
なんの用だ?」
「昨日の話で確認したいことがある」
「わかった
端の方で少し待っていろ
ドルガン殿に確認をしてみる」
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5分程待っていると城の中に招き入れられ客室に通された。
客室もシャンデリア、フカフカ絨毯、高そうなテーブルと椅子等々で構成されており豪華絢爛な作りとなっている。
そしてその高そうな椅子に座るよう促されて
すぐ正面にドルガンも腰をおろす。
「それで今日はなんの話で?」
先にドルガンが口を開いた。
「魔王討伐に向かうにあたって2、3確認しておきたい事があってさ」
「確認?なんですかな?
話せる範囲の事ならなんでも話しますぞ」
「あのさ
俺達以外にこっちに時空転移だっけ?
それをされて送り込まれたやつはいるのか?」





