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医者とドラゴン5

その巨大なドラゴンにはどこか既視感

見覚えがあった……


「……あっ!」


俺が今回の(くだん)に巻き込まれるきっかけになったあのクエスト


【ダークネス・ドラゴンを討伐せよ】のドラゴンにそっくりだ。


「おいK!俺あれ見たことあるぞ!あれはダークネスドラゴンか?」



こちらを見ることもせず構えを解かないまま答えた


「知らないぞぉ!」


こいつ重要キャラみたいな感じで現れたけどもしかしたら何にも知らないんじゃないのか?


「というかあんなの倒せるはずないから逃げるぞK!」


kの手を引いて逃げようとするが振り払われた



「あんなの俺がぶっ倒してやんぞぉ!

何もできねぇんなら物陰に隠れて見てろぉ!」

とKが叫ぶ!

どこぞのイキりヲタクかな?


するとkの雄叫びに呼応するかのように

ダークネスドラゴン?が咆哮をあげた

「ギャオォォォース!!」



「ひぃ!」

情けない声をあげながら近くの岩場の影に隠れる

生身の体であんなのと戦える分けない‥

Kは大丈夫なのか……?


恐る恐る戦況を見守る事にした。

身体中が小刻みに震えている


ここはゲームの世界じゃない再認識せざるを得ないリアル

むしろゲームであったならばどれだけ良かった事か

ただそんなことを考えながら……






「診療録-カルテ-!」

Kがそう叫んだ


ぼうっとKの前に古代文字(今までの人生では見たことない)

のようなものが浮かびあがる


「悪いなぁ!ドラゴンよぉ!

このスキルはよぉ相手のウィークポイントが見えるようになるんだぁ!

登場してすぐで悪いけどよぉ終わりにさせてもらうわぁ!」




どこからともなくメスのようなものを取り出すと

腕をクロスに組んで

凄い勢いで飛び出していった

体の回りに漆黒のオーラみたいな物まで(まと)っている


「執刀!-ブラッティクロス-」





ザンザンザンザンザンザンザンザン!

凄い早さで切りつけているのか?

kの動きが見えない!

斬撃音(ざんげきおん)だけが聞こえてくる。


「はぁぁぁぁぁ!」


本当に一瞬

あっという間の出来事だった


ドラゴンは咆哮をあげる間もなく倒れる。


Kは鮮血を浴びながらもこちらに無事を知らせるかのように親指を立ててみせた。



まだ足がガタガタと震えているがそれを押さえつけて

Kのもとに駆け寄る

「凄い強いんだなお前!

ネーミングセンスはあれだけど!」



Kは得意気に

「俺は強いんだよぉ!魔王でも多分倒せるぞぉ!」


kは息ひとつ切らしていなかった

こいつこんなキャラで一瞬雑魚なんじゃないかと疑ってしまったが

とりあえずこいつについていけば死ぬことは無さそうだな……




「ドラゴンの血って黒いんだな」



「あぁ!今俺が着てる白衣あんだろぉ?

真っ黒だけどよぉ!

これも元々は白かったんだぁ!

暇潰しにドラゴン狩ってたら黒く染まっちまってよぉ!」


めちゃ早口で捲し立てられる



「そうなのか‥

それだったら白衣ならぬ黒衣だな」

なんて適当な返しをしていたら気に入ったらしく


嬉々とした表情を浮かべて

「それいいなぁ!それ貰ったぞぉ!

今日からこれは黒衣だぁ!」

とはしゃぐK


はぁめんどくせぇなぁ



「あの‥すいません」


kとくだらないやり取りをしていると

後方から不意に声をかけられた。



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