告白
「そういうことよ」
「マジか信じられないな」
まさかあのネムがな‥‥‥
美少女ではあるんだけどなんかイメージと違うよなー
あのネムが芸能人ねえ‥‥‥
「で続きいいかしら?」
しばし考え込んでいたら頭上に言葉が降ってきてハッとして向き直る。
「悪い悪い大丈夫だ
続きを頼む」
「よろしい
ではなんで私達があなたに依頼をしたか‥‥‥
を話す前に!
ここから先の話は絶対ネム内緒よ!
いいわね?」
ノエルのあまりの鬼気迫る勢いに生唾を飲み込んでから
「ああわかった」と返事をした。
「実はね私ある映画に出演することが決まっているの」
「ほう」
藤崎乃英瑠はかなり人気芸能人だ。
だから普通ならこんな突拍子もない信じられないような事だけど自然と受け入れられた。
「それでねスポンサーのお偉いさん方と会う事になったんだけど
その時にある条件と引き換えにゲームをプレイして
あなたに依頼を出し
そしてドラゴンを討伐するように頼まれたの」
「条件?
やらないと降板させるぞ的なやつ?
芸能界って怖いな」
「全然違うわ
そうだったとしても私の事だったらすぐさま断るわよ!
映画一本落とすくらいなんてことないわ!」
やはりこいつは自信家だ。
もはや自惚れにすら思える。
「ノエルの事じゃなかったら?」
「そう
実はその映画のオーディションをネムも受けていたの
もっと言うと
ずっとその監督の作品に出るのが夢だって言っていたの
それをなぜか先方の人が知っていたわけ」
「まさか‥‥‥それって‥‥‥」
「そう
ネムも出演させてやるからノクティってやつを誘い出せって話だったのよ
こんな事態になるなんて聞いてなかったけどね‥‥‥」
「マジかよ‥‥‥」
うーん
しかしそんな裏取引みたいな形で出演させて貰ってネムは喜ぶのだろうか?
「お前それでネムが納得すると思うか?」
首を左右に何度も振りながらノエルは答える。
「違うの
これで納得するのは‥‥‥私なの!」
「なんでだよ?
可愛い妹ぶんと共演できてハッピー
みたいな感じか?」
ムッとしたのか立ち上がると鋭い目付きで睨み付けた後胸ぐらをギュっとキツく捕まれた。
「そんなんじゃないのよ!
あんたなんかにはわからないでしょうね!?
私のこの苦悩が!」
「おいおい急にどうしたよ
落ち着け
落ち着けな」
ノエルの手をなんとか振りほどきベットに座らせる。
一言余計だったかも知れないな‥‥‥
「ごめん」
ノエルからの返事はない
「‥‥‥なあ何があったんだ?
俺で良かったら相談に乗るから話してみな」
「こっちこそごめん」と一言発してから感情を押し殺すようにポツリポツリと話始めた。
「私ね‥‥‥
聞いちゃったのよ‥‥‥
会議室の前で‥‥‥」





