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最強騎士だったけど転移したらニートだった件 (仮)  作者: さいだー
いざ城へ

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56/123

約束

「資料ではイケメンなのに‥‥‥

‥‥‥現物はブサイク」



「だから言ったじゃねえか

ってブサイクは余計だろ!」



「一体どういうことなのだ

これでは‥‥‥」


話から察するに井ノ口翔哉の姿()ではなく

最強騎士ノクティの姿()で転移させる予定だったという事なのだろうか?



「まさかとは思うが‥‥‥


スキル‥‥‥スキルは何も使えないのか?」


恐る恐るという感じでドルガンが訪ねてきた。




「それがそのまさか

なんにも使えないだなこれが」




「なんと

それではただの役立たず

いやゴミではないか!」



訂正した後の方がひどい言葉の用な気がするが‥‥‥

それだけ落胆したと言うことなのだろう

しかしこれはチャンス


「そう役立たずでゴミなんだよ俺達は


だからさ元の世界に戻してくれないか?

時空転移とかいうやつでさ」



「あの‥」

ここで沈黙を守っていた寡黙な少女が口を開く。

「ノクティは‥役立たずでもないし‥ゴミなんかじゃないよ‥!」



「なにを言っているのだ?

生身でスキルも使えないのではゴミ以外に他ならないであろう!」



ネムは一歩前に出て


「ノクティは‥ドラゴンだって倒したし‥マーダーコングの群れだって‥たった一人で‥倒したんだよ‥!」



「おい!余計な事は言うな!」


思わず声を荒げた。

だって全て嘘なんだから



「ほう‥‥‥詳しく聞かせて貰えるかな?」





―――――――――――――――――――――――――――――――――



身振り手振りで神殿近くであったこと

外れの森であった事をたどたどしくネムはドルガンとチャラ男に話した。




当然俺も黙って聞いていた訳ではなくネムを黙らせようとしたが

逆にチャラ男の指パッチンで側近の兵士に羽交い締めにされて組伏せられている。



‥‥‥こんな俺が倒せるはずないじゃん。



「へぇー

それだったら問題ないね♪

じゃあ魔王討伐しくよろー」



「そうですな

何も問題ない」



ドルガンとチャラ男がお互いに頷きあっている。



組伏せられたまま抗弁を試みる

「いやいやこの現状みろよ‥」



基本的にみんな俺の言うことは聞いてくれない


いつものように騒がしい女が(さえぎ)り声をあげた。





「ちょっといい!?

この男が討伐に向かうのは問題ないんだけど

私とネムは帰らして貰っていいかしら!?

もう()()は果たしたはずよ!」




約束?

いやその前にこいつ俺を売る気か?

「おいちょっと待てよ」




「それはねダメー


井ノ口君がちゃんと()()してくれるか見張りが必要だからねー」



案の定また俺の事は無視かよ

みんな自分勝手すぎる




「そこまでの約束はしてないわよ!」




約束、約束ってこいつら知り合いだったのか?



「それだったらー


別に帰っちゃってもいいんだけどー

契約は放棄って事でいいんだよね?」


チャラ男がノエルに向かい満面の笑みで指パッチンを鳴らす。



「ぐっ




そんなやり方するのね卑怯だわ!」




数秒の沈黙




「‥‥‥わかったわよ

最後までやればいいんでしょ!」




「そうそう

わかればいいんだよわかれば

じゃあみんなしくよろー」



俺抜きで魔王討伐の旅が決定したらしい


どうせ俺の話しなんて聞いてくれないしもうなるようになれよ!


どうなるかなんてわかりきってるがな!全滅だ!

ぜ・ん・め・つ!





「一つだけ聞いていいかしら?」



「いーよ

一つだけだよー

なーに藤崎ちゃん?」



チャラ男がその軽薄そうな顔をニヤつかせながらノエルに向き直る。



「私にこの話を持ちかけて来た人とあなたたちはどういう関係なの?」




「あいつはー

俺の協力者であり部下だよ♪」



「ちょっと答えになってないわよ!」



ノエルは食い下がるがチャラ男は聞く耳持たずという感じで


「質問は一つだけって言ったはずだよー?

話はおしまい!

お前たちしくよろー」


側近兵士に向かい指パッチンを鳴らす。


「「はっ!」」



押さえつけられていた体を起こされ

両脇を抱えられ

無理やり扉の外に放り出された。


グシャっと言う音と共に顔から着地させられる。


「いててて‥‥‥

おい!なにしやがる!」



「じゃあ魔王討伐したら日本に帰らしてあげるからさー

頑張ってね♪」


チャラ男のその声を最後に扉は固く閉ざされた。

満面の笑みだったのが凄く腹立たしい



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