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最強騎士だったけど転移したらニートだった件 (仮)  作者: さいだー
いざ城へ

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51/123

クッション

昼頃まで待ったが結局セイラが戻ってくる事はなく


借りていたお金と置き手紙を一緒に残して

城を目指す事になった。




手紙の内容は

『以前恵んでいただいた200チャチルを返済させて頂きます

本当に助かりました

ありがとうございした

直接お礼を言いたいので必ずまたお伺いします。

              ノクティ』

だ。


少しずつ遠くなっていく小屋を荷台の一番後ろから見守り

再会を誓って十字を切った。


セイラの宗派がこのスタイルで正しいのかはわからないが‥‥‥




――――――――――――――――――――――――――――――――



ガタガタと揺れる馬車の乗り心地は最悪だ。




新たに加わったメンバー-正しくはノエル-に俺のクッションを奪われたのだ。



小さいんだからノエルの膝の上で良いだろう?と提案したのだが

「なんか言った?ノゾキさん」と言われ

喜んで

「こんな薄い座布団で良ければお使いください!」と新入りに手渡した。



くそっ!

このままじゃあ

ノエルの弱味を握らない限り一生こいつの思うがままにされるぞ‥‥‥



とりあえずは次の町が見えたらすぐに馬車を停めさせて

俺だけ良いクッションを買おうと心に決めた。



町と言えばそろそろ市場のある

俺が最初に飛ばされた町-ルコの町-が見えてくるはずだ。


ネムのすぐ後ろまで行って声をかける

「なあそろそろ町が見えてくるはずだからそこで停めてくれないか?」



「うん‥わかった‥

ユニも休ませてあげたいし‥ちょうどいいかも‥」



―――――――――――――――――――――――――――――――――




「それにしてもこの市場はせわしないな」



俺のその独り言に答えは帰ってこない。



それはなぜか‥‥‥?


俺以外のみんなは町の外で待機することになったのだ。



ノエルが「産まれたばかりのヒナを人混みに連れていくのは心配だから」

と言うと

それに同調してネムも

「ノエルちゃんが残るなら‥私も‥」との事だ。




早く戻って来いとも言われたのでさっさと買い物を済ませて戻るとしよう。




と考えていたらちょうど良い感じのフカフカクッションが目についた。


うん俺に相応しい

これに決めた


「おばちゃんこのクッションを貰えないか?」



「あいよ

5チャチル」



そそくさと支払いを済ませて品物を受け取り立ち去ろうとしたその時にセイラの顔がよぎった。


「そういやおばちゃん聞きたいことがあるんだが

この先

元々神殿があった場所の近くに小屋があるの知ってるか?」



一瞬顎に手を当てて考える仕草をしてからおばちゃんは答えた。


「ああたしか‥‥‥

アイテル教の信者達が神殿を復興するために建てた小屋だよね?」



そんな目的のために建てられた物だとは知らなかったが、話が進まなくなってしまうので適当に話を合わせる。


「多分それであってる‥‥‥と思う


で、それでなんだがそこに一人で住んでるセイラって言う女の子がいるんだけどさ‥‥‥」




言い終わる前におばちゃんが血相を変えて

「セイラ!?

ずいぶん罰当たりな事をするこだね!

その子とは知り合いなのかい?


だったらすぐにでも付き合いをやめた方がいい!」



「罰当たり‥‥‥?何が?」



「この国に住む人間ならそれくらいわかるだろう!

話は終わりだよ!

さあ行った行った商売の邪魔だよ!」


シッシッと動物を追い払うような感じで追い払われた。


一体何が罰当たりなんだろうか‥‥‥?



とりあえず馬車に戻ろう。


新入りのエサを買うのも忘れずに。

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