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医者とドラゴン4

「ズバリ今回の黒幕は王様です!」



なんの脈略もなくスリット少女はそう言いはなった

黒幕?

全くもって意味不明


「黒幕ってどういう意味だ?


それに王様ってのは?」




「すいませんそこまではわかりかねます


王様ならチャチル城に行かれればいらっしゃいますよ!

謁見(えっけん)していただけるかはわかりませんが」



チャチル城ね……



「なぜわからないんだ?


そのチャチル城ってのはどこにある?」



「さあ?

そこまでしか神のお言葉が降りてこなかったもので……

申し訳ありません。


ここから西に向って街道をまっすぐの所にあります」


「そうか


俺はこれからどうしたらいいかとかはわかるのか?」


少女は申し訳なさそうに

「申し訳ありませんそこまでは……


一端はお城を目指されてはいかがでしょうか?」



ふーむ

とりあえずの目的地はチャチル城という所らしい

なんかよくわからないけど


「そうか

とりあえずの目的地はわかった


ありがとう邪魔をしたな」

と立ち去ろうとした、が


そういやkに言われて気になって居たことがもう一つあったな


「そうだあともうひとついいか?

俺は何になれる?

職業的な意味でな

以前は騎士をしていたんだが……」



自分で聞いていながらおかしな事を聞いていると思った

軽く経歴詐称もしているしな



するとセイラは

「わかりました

もう一度やってみましょう!」

そう言ってまた右手を差し出すセイラ

また呪文のようなものを唱える




数秒の沈黙……




「……わかりました


あなたはニートです!

12年たてば魔法使いに32年たてば賢者になれるようです!

52年たてば仙人にもなれるみたいです!」


ニート‥Kの言っていた現実の職業ってまさか‥そういうことなのか‥

たしかに俺はニートだ‥

ゲームに熱中するあまり学校も辞めてしまった。


バイトもしたくないから高難易度クエストのクリアを代行する事によって現実のお金-報酬-を得ていたが‥


というか12年たてば魔法使いってまさか童貞がどうとかそういうあれなのか‥

神の言葉って事はまさか一生‥?


「あの‥ノクティさん‥?」


少し考え込んでしまったが今はそんな事より他に聞かないと行けない事がある‥よな



「ニートってのは何ができる?」



一拍の沈黙の後セイラが重い重い一言を放った


「妄想と言うスキルが使えるようですね!



それ以外には……特には何もできないようです……



ですが努力すれば未来は変えられるものです!

頑張って下さい!」

そう満面の笑みで告げられた‥

辛い辛すぎるよ


「だったら‥魔法使いってのも努力すればならずにすむのか?」




困惑したような顔をしながらセイラは答えた。

「それはどうでしょう‥わかりかねます」


その言葉だけで充分にわかります‥


「そうか……ありがとうな」


力なくお礼を言って

席を立ってフラフラと外に向かって歩きだす。


「お気を落とさずに!」


うぅ……この子凄い良い子だと思うけど、今はその思いやりがキツイ




小屋の外に出ると

ちょっと離れた岩場の陰にKはいた。

デリカシーのない笑顔で質問してきた


「よぉ大将ぉ!職業はなんだったんだぁ?」


なるべく小声で答える

「……ニートだってよ」


「おぉ!ニートかぁ!役立たずじゃねえかぁ!」


甲高い声なのも相まって凄くイラつきますドクターさん!


「そういうあんたが医者っての本当なのかよ!?」



「本当だぞぉ!医者専用スキルってのも使えんぞぉ!」


超嘘臭い!

こいつもニートだろ厨2だし


「お披露目も出来そうだしよぉ

ちょうど良かったぞぉ!」


そう言うとKはそれとなくダサい構えをとった。


俺とやる気なのか?

どうしめてやろうか10秒ほど考えているとKが声を荒げた。


「あのよぉ!そこじゃまだからよぉ!

どけよぉ!

後ろだよ後ろぉ!」




「グルルアァァー!」




「えっ?」



振り返ると全長20メートルはあろう

巨大なドラゴンがそこにいた。


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