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最強騎士だったけど転移したらニートだった件 (仮)  作者: さいだー
謎のドクター

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医者とドラゴン1

激しい閃光が収まるとそこには見慣れた光景が広がっていた



リスポーン地点に指定している宿屋のすぐ近くで

市場の大通りだ。

リスポーン座標が少しずれてしまったのだろうか?

うーんまあたまにはそんなこともあるだろう。



一端リスポーン地点の宿屋に戻りたいのだが

街の中心地の大通りなせいもあって

宿屋のある反対側に渡れない


馬車やら人力車を引くモブキャラ達が我先にと所狭しとひしめき合っている。

ここのモブ達ってこんなリアルな人間みたいに自分本意に動いてたっけか?

いつもはもっと統率のとれた動きをしていたような気がするのだが……


そこでふと一つの疑問が浮かび上がった



……そういえば依頼主たちはどうなったのだ?

辺りを見渡してみる……



近くには見当たらない


彼らも同じようにこの街に転送されたのだろうか……?

普通ならクエストリーダーである俺の周辺にリスポーンするようになっているはずなのだ……



実際のところはもう依頼料も貰っているし依頼も達成している

俺の仕事は完遂しているわけだからこのまま会えないとしても問題はない……のだが


あのままバグ空間に閉じ込められているのだとしたらかわいそうだよな

うん

運営に問い合わせておいてやろうと


いつものコマンドを開く時に使うポーズ

右手を胸の前にかざして

ウィンドウを……ってあれ……?


おかしいなコマンドが開けない


こんなことは初めてだ

繰り返し何度も試してみたがやはり起動しない……


まだバグってしまっているのか


まいったな……

お手上げだ


コマンドを開けない事には強制ログアウトもできない



誰か他の暇そうな人に頼んで運営に問い合わせて貰うか……


暇そうにしてるプレイヤーはっと……おっ?


そう思って目線を上げた先、鼻先に暇そうな奴がいた。


白衣のような形の服-真っ黒に染め上げられている-を羽織ってどこぞの悪逆皇帝のような今にもギ○スを飛ばしてきそうな顔を覆うポーズを決めてこちらを挑発的に見ている。


関わっては行けないと俺の中の何かが告げていた

知らんぷりをして立ち去ろう……

目があってしまった……


それすらも気がつかなかったふりをして遠くのものに照準を合わせようとしただけだと精一杯のアピールをしながら

その場から離れようと目線を切って悪逆皇帝とは逆の方向に身を(ひるがえ)そうと……


間に合わなかった




「おいぃ!

コマンド開こうとしてるって事はお前あっちからきたんだろぉ?」


後ろから肩を捕まれる格好でやたら馴れ馴れしくて甲高い声の男が話しかけてきた


これはもう逃げられないなと深呼吸してから意を決して振り返り男の手を振り払う



「あっち?


どういう意味だ?」


男は甲高い声でオーバーリアクションで間髪入れずすぐに答える。


「そりゃぁあれだよ!


日本から来たんだろぉ?」




「日本から……?何を言ってるんだ?


ゲーム内とは言えここも日本と言えるのでは?

サーバーは日本国内にあるのだからな」



「なんだぁ!にわかかよぉ!


魔法陣パッカーンして転送されたろぉ?」


こいつ何を言っているんだ……?

二言、三言しか交わしていないのにこいつとは関わらないほうが良いと俺の本能が騒いでいる。


早く切り上げよう面倒事はごめんだ



「ここは異世界だぞぉ」


あっけらかんとさらにおかしな事を言い出した。



「信じられないって顔してるけどよぉ


現実なんだよなぁ


お前アバターと現実の顔同期してんのかぁ?」


こいつの言っている同期って言うのはゲーム内の俺の姿として

現実の俺の姿をキャプチャしてそのまま使用しているのかと聞いているわけだが

せっかくのデジタル空間で不細工な姿のままのはずが無かろう

誰だってF○とかのイケメンみたいになりたいんだ


「はっ?

同期してるわけないだろ」




「それならよぉ

そこの鏡でよぉーく顔見てみろぉ」


市場の通りの道具屋の売り物の姿見を男が指差す


言われるがままに姿見を覗きこんでみると


「マジ……かよ……」


驚愕した



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