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旭日の右腕  作者: 文覇
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アメリカナイズ

佐世保港に到着したのは午後9時であったため翌朝まで湾で停泊し

午前9時ごろに佐世保基地からジープに乗ってくる上官以下選手たちを隼鷹に乗せるらしい

俺は翌朝まで何もすることがないのでトレーニングをして寝た


翌朝 俺はタラップを降りて佐世保港に人生で初上陸した

俺は横須賀 呉 舞鶴 門司には行ったことがあるが佐世保はなかった

佐世保は他の軍港と違い穏やかで建物もさほど大きくなく

横に長い 感じであった

その佐世保には戦時中にも関わらずアメリカ国旗が掲げられている場所があった

「あれが噂の佐世保バーガーを売っている店か…」

俺はそう直感しそこに赴いた

そこでは佐世保の海軍人たちが長蛇の列を作り佐世保バーガーを買い求めていた おそらく今 日本で米国旗が堂々と掲げられている場所はここだけだろう

俺は30分待ってやっとバーガーにありつけた

バーガーは日本人の顔の大きさにあっていないほど縦に長く顎が外れそうであったが バンズ と呼ばれる小麦粉をこねたパンはとても柔らかく肉もとてもジューシーで野菜もみずみずしくとても美味いものであった

俺は親父からの言いつけで米国の料理は食べないようにしていたが戦地での疲れからかつい手を出してしまった 天国の親父もこればかりは許してくれるだろう

ちなみに、俺の親父は俺が生まれる3日前に亡くなっている

死因は第一次大戦後に世界で猛威を振るった伝染病である「スペイン風邪」だ

スペイン風邪はアメリカのデトロイトが感染源で全世界で1億人以上 の犠牲者を出した 感染者は世界人口の3割を記録し、日本では48万人の犠牲者を出した世界三大感染症だ ちなみに他の2つはペスト(黒死病)と結核だ 俺の親父が感染した時 母親と体内にいた俺は出生後に検査されたが感染はしていなかった


俺は食事をすませると初めて降り立った佐世保で何か印になるお土産が欲しいと思い、現地の土産物屋でペナントを買った 俺は箱根や日光に行った際も必ずペナントを買うことにしている ペナントはそれぞれに地名(建造物名の場合もある)が書いてあってわかりやすいし幅もとらずに壁に掛けられる大変便利な土産なのだ 今回の佐世保もペナントは帝国が誇る最新空母 信濃の絵に佐世保港の絵と綺麗な配色になっていた

店を出るとタラップを登り佐世保港で自主練をするのだ 佐世保の人たちに俺たちの勇姿を見てもらい、ぜひ帝都に足を運んで貰いたいと考えたからだ

「ピッチングから始めるか!」

俺はそう言い、甲板にかかる階段を登り飛行甲板に出た

港からは歓声と日の丸が悠々と翻るのが見えた



前回の投稿から2週間近く空いてしまい申し訳ありませんでした、次話はまだ執筆段階ですらないのでさらにかかるかもしれません…

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