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序章

 空はどこまでも遠く青く、鳥の羽の羽ばたく限りを尽くしても、届きそうにない。

 それほどまでに、空は高い。

 この世界で人々は、雲を貫き天を突かんばかりにそびえる樹、『天樹てんじゅ』の枝や幹の上に家屋を建て、『巣』と呼ばれる集落を形成して生活していた。

 『巣』に住まう人々の背中には、腰か膝まで届く大きな翼が生えていた。その翼の存在が異様だと思う者は、ここには誰一人としていなかった。

 それが、『巣』に暮らす人々にとっては、普通なのだ。


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