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第6話

本日3話目です。

ご注意ください。

 『ワールドハーフ・オンライン』に初ログインした日の翌日から、オレらはとにかくレベルを上げる事に集中した。

 何しろ、学校の授業が終わってからアミューズメントパークに着くのが17時過ぎだ。

 19時以降の高校生の店内での行動はお断りされてるから、実質1プレイが限度なんだよなー。

 プレイカウントがリアル1時間毎だから、30分延長しても1時間カウントされるから勿体ねーんだよ。

 まぁ、こいつぁクロックアップでリアル1時間がプレイタイム4時間になるかららしいけど、多分あれだ、大人の事情ってヤツだな、うん。


 と、話が逸れた。

 そんな訳で、冒険者ギルドにあった討伐クエストの中に常時募集になってたホラビィ討伐を受注して、ホラビィ5匹ずつで銅貨90枚を稼ぎつつの経験値稼ぎに勤しんだ。

 今週5日間でみんなのレベルは3に上がり、クラスランクも2になった。

 一応、今のオレのステータスはこんな感じだな。


━━━━━━━━━


名前:桃弥

レベル:3

職業:シーフ

ランク:2


HP:36/36

MP:24/24


筋力:9

耐久:7

魔力:5

精神:6

敏捷:28

器用:21

幸運:18


武器

右手:初心者の短剣 基本攻撃力:5

左手:なし


防具

頭:初心者の帽子 基本防御力:1

胴:初心者の上着 基本防御力:1

手:なし

脚:初心者のズボン 基本防御力:1

足:初心者の靴 基本防御力:1


インナー

上:麻のシャツ

下:麻のパンツ


アクセサリー

1:なし

2:なし

3:なし

4:なし

5:なし


スキル

気配察知:1 しのび足:1


アーツ

短剣

バックスタブ:1


━━━━━━━━━


 まー、あれだ。

 レベルとランクは上がったけど冒険者ギルドでスキルやアーツの習得をやってないから殆ど初期状態と変わらねーな。

 悟志達のステータスは分からねーが、誰もスキルやアーツを新たに習得してねーからなー。

 そー大差はねーはずだ。


 所持金はパーティー全体で銅貨500枚、つまり銀貨5枚程になった。

 宿屋でログアウトすんのはタダだから良いんだけど、五月ちゃんがちょいちょい食べ物を買うから地味に減ってるんだよな。

 一応味はするけど満腹感はないからついつい食べ過ぎちまうらしい。


「どれだけ食べても太らないからぁ、大丈夫なのだぁ!」


 とか五月ちゃんが言ってた。

 それを聞いた美也子と恵麻も、なんだかんだ言いながらも摘まんでたりするんだよなー。

 一応食事効果でバフが付くんだけど、そーゆーのはお構い無しだ。

 なんせ女の子達が食べてんのは最大MP+5しか付かない御菓子ばっかだからな。

 御菓子っつってもドライフルーツなんだがな。

 まぁ、美也子以外は魔法職だから恩恵あるし良いんだけどな?


 装備は誰も変えられてねー。

 装備が高くて買えないんだよなー。

 何せ、一番安い青銅の短剣ですら銀貨25枚もするからな。

 ソードベアラー用の青銅の鎧一式に至っては金貨1枚もしやがる。

 金貨1枚ってのは銀貨100枚、銅貨にすると10000枚ってこった。

 とてもじゃねーけど、まだ手は出せねーな。

 とはいえ、パーティーの壁役になる悟志と今後サブ壁を担うであろう空牙の金属鎧は真っ先に揃えておきたい。


 今オレらが装備している初心者の○○ってゆータイプの武器は何か良く分からん物質で出来てて破壊不可属性が付いてるみたいなんだが、武器としてはすっげーナマクラばっかだ。

 しかもトレードも売却も廃棄も不可ときたもんだ。

 何かあんのかねー?

 アーティファクトの素とか?

 防具の方も同じだしな。


 あ、もしかしてアレか?

 装備が壊れた時の為の保険的な?

 特に女性プレイヤーの装備が壊れて下着姿や裸になっちまったら、女性プレイヤーなんか居なくなりそーだしなー。

 ……オレら男的には残念なお知らせっぽいが……。


 装備にある【基本攻撃力】とか【基本防御力】とかってのは、正にそのまんまの意味だ。

 攻撃した部位毎の【基本防御力】を抜けないと相手にダメージを与える事が出来ねーシステムになってるんだ。

 ただ、攻撃側の攻撃方法や方向、速さなんかで基本攻撃力に係る倍率が変わり、防御側も受け方やいなし方でダメージを抑えたり出来る。

 例えば、ストーンゴーレムみたいな硬い相手には斬ったり突いたりするよりも叩き付ける攻撃の方がダメージが通りやすいし、ストーンゴーレム側も叩き付ける攻撃を真正面から食らうよりも攻撃を斜めに受ける方がダメージが少なくなる。

 他にも、針ネズミみたいな相手には針に対して平行に斬る方が、他の方向に斬るよりもダメージが大きくなる。

 毛深い獣なんかもそーだな。

 それと、実際の人間だったら頸動脈を斬れればあっさり殺せてしまうように、モンスター毎にクリティカルポイントがあったりもする。

 オレらが散々狩ってたホラビィみたいな獣系だと大体が口内からの脳への直接攻撃だな。

 一応、眼窩から差し込んだり、ハンマーみたいなので頭蓋骨を無理矢理叩き割るってもの有効だけどな。

 しかも部位欠損っていう状態異常もあって、例えば両手の爪で攻撃してくるモンスターの両手を切断するなりすれば相手は爪での攻撃が出来なくなってしまう。

 部位欠損の場所によってはHPが潤沢に残っていても弱らせたり、行動を阻害したり出来るんだ。

 こーゆーテクニカルな部分がモノを言うのが『ワールドハーフ・オンライン』なんだよな。


 あと、ステータスによる行動補正もある。

 筋力が高ければ現実では振り回せないような重さ50kgはある鋼鉄製の両手斧なんかも軽々と振り回せるようになるし、器用が高ければ思ったように攻撃出来る可能性が高まる。

 敏捷が高ければ足が早くなるし跳躍力も筋力との兼ね合いで高くなったりもする。

 といっても、本人の感覚的には普段と大差ないように感じる。

 周りから見たら全然違うんだけどな。

 そーゆー事からすると、魔法職は基本リアルと大差ないフィジカル性能になりやすい。

 魔力や精神をメインに上げていく方が魔法の効果を引き上げるからな。

 必然的にフィジカル面は二の次三の次になるんだよなー。

 稀に敏捷高めで逃げ回るヤツとか、器用高めで詠唱速度を早めたり曲打ちしたりしてるヤツとかも居るらしいけどな。


 スキルやアーツは使えば使うほど使い勝手が上がっていくらしい。

 武器アーツだと攻撃速度が上がったりだとか、倍率が上がったりだとかだな。

 魔法も似たような感じらしい。

 そしてそれらの熟練度によっては派生アーツを習得出来るようになったり、カスタマイズしてオリジナルアーツとして登録出来たりするらしいんだけど、そんな領域には何時になったら届くのやら。

 ま、当分は無理だな。

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