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第10話

本日3話目です。

ご注意ください。

 日曜日。

 今日は朝10時からみんなでアミューズメントパーク前に集合した。

 開店時間は11時だが、約1名がまだ来ていない。

 てゆーか、毎度の事なんだよなー、恵麻の遅刻は。

 まー、あそこの家はちょっと特殊だからな。

 仕方がねーんだけどさ。

 いや、普通に付き人っつーか護衛? が付いて来ようとするからな。

 それの押し問答で大抵遅刻すんだよ。

 だから、前もって30分以上早めの予定を組んどくのが、オレらの常識になってる。

 とは言え、もしもって事もあるから、一応時間通りには集合するんだけどな。


 45分程過ぎて、ようやく恵麻が現れた。

 どうやら今日は押し負けたらしく、恵麻専属メイドの佐々木さん(23歳・女性)が付いて来た。

 まー、付いて来ちまったもんは仕方ねーよな。

 でも、オレは割と佐々木さんが付いて来てくれた方が嬉しいんだよなー。

 なんつっても、推定Jカップの巨乳だよ!?

 これを眼福と言わずしてなんと言う! ってくらいの巨乳だ。

 身長もオレより高くて180cm近くあるから、前に立たれると丁度胸の先っぽが目の高さに来るんだよ!

 タマンネーぜ!


「佐々木さんの胸ばっか見んな!」


 ドゴン!

 佐々木さんの胸を見ながらニヤニヤしてたら、美也子の黄金の右がオレの腹に突き刺さった。


「おおおぉぉ……」


 逆くの字に折れ曲がるオレの体。

 容赦のない一撃に悶絶しまくる。


「ったく……。桃弥がゴメンねー、佐々木さん」

「いえいえ、殿方は誰しもこの暴力的なサイズの誘惑に勝てませんから」


 さすが佐々木さん、分かってらっしゃる。

 佐々木さんの言葉にサムズアップで答えると、佐々木さんもサムズアップで返してくれた。

 隣の悟志と空牙を見やると、悟志は明後日の方向を向いて赤らんだ頬で口笛を吹いていて、空牙は首まで真っ赤にして俯いてた。

 2人共(うぶ)だねぇ。


「何よ……2人して……(まるで通じ合ってるみたいじゃない……バカ……)」


 美也子が何か呟いてるが、後半は声が小さ過ぎて聞き取れない。

 嫉妬してんだったら、まぁ、ちっとは嬉しいんだがな。


「ソノ、オハヨウゴザイマス、桃弥さん」


 恵麻がオレに話し掛けてきた。


「おう、おはよーさん」

「あの……あと5年待っていただけレバ、きっとあのくらいのサイズになると思うのデス」


 恵麻が両腕を胸の下で組んで持ち上げて強調してくる。


「いいか恵麻。オレみたいなバカな男に入れ込むと不幸になるぞ?」

「イイエ! 桃弥はバカな男なんかじゃありません! バカな事をやらかす男デス!」


 一瞬目が点になるオレら5人。

 途端に爆笑し出すオレと恵麻以外の4人。

 エェー……、恵麻サン、ソレ擁護ニナッテマセンヨー……。

 恵麻は不思議そうに首を傾けている。

 ちなみに佐々木さんは終止笑顔だ。

 が、ひとしきりみんなが笑ったあと、オレの頭を両腕で抱き抱えるとその豊満な胸に抱き寄せられた。

 もちろん正面からだ。

 訪れる沈黙。

 そして佐々木さんの一言。


「そういうところが桃弥様の可愛らしいところですわ」


 そう言ってオレの頭の天辺は頬擦りされながら撫で回された。

 ……うっはー……気持ち良いー……。


 背後から物凄い寒気が。


「さささささ佐々木さん! 桃弥を放して!」


 美也子の声だ。

 それと同時に佐々木さんの腕を振りほどこうとする手が引っ張るのが伝わってきた。

 そーするとまー、オレの頭に佐々木さんのグランドキャニオンのぽよんぽよんの柔らかな刺激が何度も押し寄せてくる。


「おおぉ……ぉぉ……」


 こ、これが天国か……。

 だが、ちょっとヤバい。

 主にオレの下半身が。

 と、アレしたオレのナニが収まって爆発しそうになってるソコに佐々木さんが太股を押し付けてきたー!

 ヤバいヤバいヤバいー!

 気ー付ーかーれーるー!


「あらあら。ぶち撒けてもよろしいですよ?」


 オレにだけ聞こえるような小声で囁く佐々木さん。

 終わった……。

 オレの社会的生命は終わりを告げた。

 主に美也子からの制裁という意味で。


「うふふ。冗談です、美也子様」


 そう言うと佐々木さんはオレの拘束を解いた。

 しかも、美也子の手を振りほどいたうえで。

 尚且つ、お腹でオレの体をポンっと弾いたうえで。

 するとどうなるか。


 当然だが、後ろに荷重が掛かっていた美也子は後方に尻餅を付き、弾かれたオレは美也子の方に飛ばされる訳だ。

 そして倒れ込んだ美也子の足でオレも転び、美也子の上に倒れ込み押し倒した。

 さすがに後ろ向きに倒れるのは怖いから体を捻るオレ。

 はい、『美也子を地面に押し倒してキスしようとしてるように見えるオレの図』の完成である。


 数秒間見詰め合うオレと美也子。


「あー、んっんー!」


 わざとらしく悟志が咳をする。

 途端に我に返り、お互いに真っ赤な顔をして飛び退いた。


「ご、ごめん!」

「んーん! こっちこそ!」


 五月ちゃんと恵麻が羨ましそうにオレらを見てた。


 そんなこんながありつつも、午前11時になってアミューズメントパークが開店した。

 早速オレらは『ワールドハーフ・オンライン』の受付カウンターに向かい、エントリーの手続きをしてダイブクローゼットへ。

 さすがに開店一番乗りだけあって、クローゼットナンバーは1~6番だった。


 こうしてオレらの『ワールドハーフ・オンライン』三昧な日曜日が始まった。

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