表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

第1章 すべてのはじまり・・・

彼は追われていた…ざっと10人はいるであろう黒装束の集団に。

「待てーーーっジーク=ローレンス!!」

有りがちな台詞を吐くがジークと呼ばれる男は一向に止まろうとはしない。

ジーク「しつこいなぁ、何度も言うけど俺は組織に戻るつもりはないよ」男は逃げるのを諦めたのかその場に止まった。

「ならば力づくで連れてこいとの命令です」

ジーク「そんな事言ってるけど、もうずっとこの調子で追いかけっこしてるんだよ…お偉いさん方の頭が固いのは昔から変わらないねぇ…」

ジークはわざとらしくため息をついた。

「ならば今日で終わりにするまでだ」男の1人がジークに斬りかかるがひらりとかわされる

ジーク「お前ら下っぱじゃ俺は倒せないって」

ジークは肩から剣を抜くと斬りかかってきた男の攻撃を避け逆に斬り倒す。

その直後、左右からの攻撃を肩から抜いたもう1本の剣で防ぐと回転して敵を払いのけ斬りつけた。そして、飛んできた矢を手で掴み投げ返すと矢を放ち隙のできた相手に容赦ない一撃を浴びせた。

ジーク「あと6人っと」軽い調子でそう言いフレアボムの呪文詠唱をしはじめた「高き天から下りたもう灼熱の炎よ我に歯向かう愚かなもの達に地獄の火炎を浴びせたまえ!!」そして自分の目の前で手を何かで包み込むような動作を一緒に行った。すると無数の火の玉が手の中に生まれた。火の玉は敵目掛けて飛んでいった。ジークが「ブレイク」と叫ぶと火の玉は爆発して5人を一気に吹き飛ばした。

ジーク「後はあんた1人だよ」

ジークは1度2本の剣をしまい戦いを放棄した。

ジーク「さ〜てどうする残ってるのはあんた1人だけだぜ」

しかし、男は不気味に笑いだし言った。

「確かに私1人では貴様には勝てないだろうな。だが、組織の幹部が相手ならどうかな?」

すると、木の影から槍を持った男が出てきた。

ジーク(こいつ!かなりできる)

???「初めましてジーク=ローレンス。君の噂はかねがね聞いているよ、組織のリーダーが父というだけで小隊長になれたラッキーボーイだとね」

ジーク「そいつぁ光栄だね。あんた名前はなんていうんだぃ?俺はあんたみたいなやつぁ知らないぜ」俺はあえて皮肉ぽっく言ってやった。

???「君のような温室育ちのお坊ちゃまでも蒼のロッゾと言えば分かってもらえるかな?」

ジーク「いーや、知らねぇな、そんなマイナー名前」

ロッゾ「君は少々礼儀をわきまえたほうがいいようだ」

ジーク「あんたも雑魚らしくささっと消えたほうが身のためだぜっ!」

俺は2本の剣で間髪いれず攻撃したがその全てがことごとく防がれた。

ジーク(ちぃ、やっぱりこいつかなり強ぇ)

一旦間合いをとるため後ろに退がったがロッゾはもの凄いスピードで間合いをつめ、突きをくりだしてきた。

俺はその1撃を後ろにステップしてよけた。…はずだった。

しかし、次の瞬間激しい痛みが俺を襲った。見ると腹部には槍の先が深く突き刺さっていた。

ロッゾ「そぉ、それが僕のカラクリさ」

カラクリとは実力が同じ程度の相手との1対1の戦いにおいて呪文の詠唱中に大きな隙が出来てしまうため考案された武器への仕掛けである。

ロッゾの場合は槍の中にバネを仕込み飛ばせるようにしてあるようだ。

ジーク(くそぉっしくじった)

ジークは実力が互角あるいは上の相手に腹部への1撃をくらっている状態では確実に勝てないと判断し渾身の力を絞り逃げだした。

ロッゾ「逃げるのかい?このまま殺すのは簡単だからジワジワとなぶり殺してあげるよ」

ジーク(サディストがぁ…せめて近くに川さえあれば…川!?そうか!あそこだ!)

ジークは急に退路をかえ西の方角に向かった。

ロッゾ「おやおや、どこへ行くきだい?仲間のとこにでも逃げる気かな?まぁ君には仲間などいないだろうがね。アッハハハ」その間にも血は流れジークの体力を確実に奪っていた。

ジーク(やばいっ目眩が、後少しなのに…)

ロッゾ「さぁて湖に逃げこんでどうする気だぃ?ハッこの音は!?しまった」ロッゾはザァーーーという滝が流れる音を聴きようやくジークの考えを理解した。

ロッゾ「逃げるのかぁーーージーク=ローレンスぅ」ロッゾは怒りに我を見失い怒鳴りちらした。

ジーク「あんたに殺されるくらいなら溺死したほうがまだ安らかに眠れそうなんでね。あばよ…」そう言ってジークは後ろに倒れるようにして滝に落ちていった。

ロッゾ「ジーク=ローレンスぅ!!次は殺す殺してやる、絶対だぁ!!アハハハ」ロッゾは狂ったように笑いだし引き返そうと思い後ろを振り返ると目の前にいた少年をみて氷ついた。

???「どうしたんだいロッゾ?そんな恐ろしいものを見たような顔して」

ロッゾ「………すいません敵が思ったより強く後一歩のところで逃げられてしまいました」ロッゾは冷静さを保っているつもりだがその声はあきらかに震えていた。

???「そうかなぁ?僕には君が遊んでいるようにしか見えなかったけどねぇ」ロッゾの手は恐怖に震えその顔は血の気がひき青ざめている。

???「まぁ、気にすることはない僕たちは仲間だからね。でも…」

少年はサッとロッゾの後ろに周りこみナイフを突き付けて耳打ちした。

???「弱い仲間は必要無いんだよ。いいかい?次が最後のチャンスだしくじれば…分かっているね」

ロッゾ「御意」




???「もういいよ…出てきてくれ」

少年が声を掛けると4人の黒いフードをかぶった人影が少年の前に現れた。

???A「良かったのですか?ロッゾを始末せずに行かせてしまって」

一番端にいた男がフードを脱ぎ捨て言った。

顔立はワイルドで頬には大きな傷があり体は大きくまさに百戦錬磨を思わす大男である。

???B「同感です。あんな役立つに任せずとも私めが…少なくともロッゾと違いあのような者に遅れをとるとは思えません」

大男の隣がフードをとるとかなりの美人の女性だが顔は蒼白く冷たい雰囲気を放っている。

???「あぁ、分かっているとも、だが君たち4人にはある重要な任務についてもらいたいんだ」

???C「さしずめ伝説の宝具の探索と言ったところですかな?…古につたわりし3つの宝ひとつは天をも切り裂く最強の矛もうひとつは身に降りかかる災いすら防ぐことができる最強の盾残るひとつは…」

???「2つは一見別のもの、だがそれは表裏一体なり。2つを揃えられた時、天から舞い降りし光が汝の望みし場所へと誘うであろう。であっているね?ドクトル」

???C「はい、左様でございます」

ドクトルと呼ばれた男がフードを脱いだ。男は年の頃なら60歳ぐらいであろうかその容姿と喋り方は狡猾という言葉が似合う老人だった。

???D「ねぇねぇ僕はどーすればいいの?」

残った1人がフードをとると驚くことにまだ5〜6歳ぐらいの子供だった。

???「大丈夫お前は僕の近くにいておくれ」

???D「うん!!」

???B「では我々3人は各自で宝具を探せばよろしいのですね」

???「あぁ、期待しているよ」

少年がそう言うと3人はお互いが違う方角へと散っていった。

???「ふふふ、もうすぐだもうすぐで決着をつけてやる。待っていろハイド=ローレンス。そして僕は貴様を倒して約束の地へ行くんだ」







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ