【三題噺】 風神雷神の母
【三題噺】です!
今回のお題はこちら【セミ】【母】【レバー】の3つです。
今回はどんな展開なのでしょうか!! お楽しみに!!
超展開かもしれませんのでご了承を……
では、どうぞ!!
セミが外でずっと鳴り続けている夏。独特な音を発する夏。ただただ太陽が輝かしいだけで、クソ暑い夏。
母がやる気がなくなった。5月病とはまた違った……一般的に言えば夏バテである。
ずーっと畳のある部屋で横になり、うちわで風を発生させていた。
姿はまるで風神雷神のよう。
美月が家に帰った時には家事をある程度やって、母は和室で横になっていた。
「ただいま~」
彼女の声が響き渡る。
だが家にいるはずの母の声が全く聞こえなかった。
「あれ、ただいま~」
それでも母の声は聞こえない。美月は、ゆっくりとリビングへと歩き、母の姿を確かめる。
リビングにはいない。隣の和室に目を向けると、そこには横になってうちわで風をあおぐ母の姿がいた。
「おかえり~」
「何してんの?」
「どうも、やる気のレバーが吹っ飛んだみたい」
母が言う《やる気のレバー》という意味がどんなものか美月には分からない。
「あっそ」
美月は無関心な態度を取りながらそのまま階段へ向かっていき、自分の部屋のある2階へと上がっていった。
母に対して関心のない素振りを見せながらも心配はしている。
「大丈夫かな? お母さん」
だが、母というのは、簡単にへこたれる兵器ではないみたいで、時間が経てば、瞬時にやる気レバーがOFFからONへと変わった。
ガチャコンッ!!
勉強を始めている時に、母親の大きな声が、1階を通り越して響き渡る。
「うおっし! やるぞ!」
母親の声が一段とロック歌手のライブMCの一言の様に響いていった。
「やれやれ~。またですか……」
溜め息を吐いて、美月は勉強机に向かって鉛筆を持つ。
2人は、それぞれ、合図にしている。母の声を……。
片方は、母の声を合図に勉強を始め、もう片方は、自分の声でやる気のレバーをオンにする。彼女の家では、そうやって成り立つ。そうやって動き出す。
美月は、そう思っているけども大抵、最後におまけがついている。
なんだそれ?
END
はい、いかがでしたか。
今回は悩みに悩みました。
【レバー】の使うところに。
今回使ったとおりか。臓器の言うレバーかはたまた、名前の一部でレバーを使うか。
クレバーな使い方って難しいですね。ハハッ
今回は、コメディーよりな感覚ですが、まぁ、僕が書く三題噺はコメディーメインなんですがね。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
ではでは!!