第五話
香織は屋上への階段を上り、ドアの前に立って少し考えた・・・
(一体、何の話なんだろ・・・
綾が予想した内容だったとしたら、何がきっかけなのかな・・・
まっ、いっか、そうだとしても今迄通り、断ればいいし。)
そう考えて、ドアを開けた。
屋上には、やはり既に、冬樹の姿があって、彼はフェンスに寄りかかって香織を待っていた。
「来てくれたんだ・・・、よかった~
少し、遅かったから来ないかと思ったよ。」
香織を見て、冬樹はそう言った。
「ゴメンね~。
ちょっと、友達と話してたから。
・・・それで話って何?」
香織は、そう答えた。
「・・・えっとさ、神崎さんって今、彼氏いる?」
冬樹は、顔を俯きつつ、そう香織に質問を投げかけた。
「私?
私は、今いないよー」
香織は、次に来る質問というより、願いを予想しつつ答えた。
「そっか・・・
よかった・・・
神崎さん、お願いがあるんだけど・・・」
「うん?何~?」
「俺と付き合って下さい!!」
と冬樹は香織に頭を下げつつ言った。
(はぁ~、やっぱりかー。可哀想だけどここはいつも通り・・・)
「ゴメんn・・・っっいいわよ。」
(何で!? 断るつもりなのに口が勝手に・・・)
「ホント?マジでいいの?」
冬樹は香織を見てニヤけつつ、そう聞いた。
その様子を見て香織は、
(怖い・・・ 本当に断るつもりなのに・・・)
「ええ。」と香織は涙目になりつつ答えた。体は既に震えだしていた。
(なんで!? なんでこの口は勝手に答えるのよっ・・・
誰か助けて・・・)
「だから、言ったでしょ、自己紹介の時に。
今まで、告白して断られた事はないって。
まぁ、いいや、じゃ、彼氏として最初で最後のお願いがあるんだけど・・・」
そう冬樹は人が変わったように
「死ね・・・」
どこからか出したのか分からないが、片手に炎が纏われているナイフを持ち、香織に向かって刺そうとした・・・。
告白して、断られないって、ある意味凄いですね・・・
自分で考えた内容ながら、うらやまし・・・・くないですよ。
いやいや、ホントですから・・・
決してモテないからじゃなくて・・・
まぁ、とにかく次回もよろしくお願いします!!




