第二十話
「貴様のせいで!!
お前のせいで紅葉は・・・
あの娘は死んだんだ!!
お前が、お前さえいなければ!!
この、人殺しが!! 疫病神め!!」
そう言って、老人が幼い少年を杖で叩いている。
少年の体には既に青痣や火傷の跡が残っている。
少年にとって、最早、この光景は当たり前の事だった。
だからこそ、抵抗すら出来ず、口もきけず、ただ涙を流す事しか出来ない。
しかし、老人にとってその涙さえも怒りに値するもので、結局、少年の体に傷を残すことに繋がった。
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少年には、味方という者が、いや概念さえなかった。
小学校に行く道中では「親がいない。」と囁かれ、
学校では、「暗い奴」と虐められ、
教師には、体に痣や火傷の跡があったせいか、関わられないようにされていた。
唯一、親戚だけはとも思ったが、
少年自体の過去のあるせいか、気味悪がって引き受けてくれず、
渋々、引き取ったのが、彼の母方の祖父、すなわち、迅雷 達也の妻の迅雷 紅葉の父だった。
しかし、紅葉が死んだ原因が少年にあった事から、この祖父からは少年は忌み嫌われていた。
そして、その憎悪が暴力へと変わるのは、少年が引き取られてから遅くはなかった。
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少年が気が付いた時、老人の気が済んだのか、既にその姿は無かった。
そうして、ようやく眠りについた時、少年にとって本当の地獄が始まる。
誕生日の日。
突然、両親と自分を襲い掛かってくる集団。
気が付いた時には、父は既に息絶え、母はもうすぐ枯れそうな命で自分に向かって
「人殺し」
ただそう、ずっと言い放つのだった。
しかし、その一言だけでも少年の心を抉るには充分だった。
「あああっっっっっっっっ」
そして、少年の心は再び崩壊を始め、繰り返し夜を迎える。
その連鎖は少年が七歳の誕生日を迎える少し前まで続くのだった。
えっと、ちょっとシリアス気味の文になりました・・・・
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