第十二話
「迅雷君、今日は家に泊まっていく?」と篠葉の母親としてどうよというような発言。
「ケホッ、何を言ってるんですか!!」
「そうよ、お母さん、いきなり何を言ってるのよ!」
上から迅雷。顔を赤くして反応する香織。
「あら、迅雷君と香織が動揺するとこなんて久々に見たかも・・・。」
「そりゃ、いきなりそんな事を言えば、誰だって驚くだろ・・・。」と宗玄。
「とにかく、俺は大丈夫です。今日はホテルに部屋をとっていますから。」
「あら、いきなり香織を部屋に連れ込もうなんて大胆ね。」
「それは、母親としてどういう発言よ・・・。」と香織。
「もう、疲れた・・・。」と迅雷。
「まぁ、冗談はこれくらいにして・・・。」
「ずいぶんと心臓に悪い冗談だな。」と心底疲れ様な顔をした迅雷。
「夕食くらいは家で食べていきなさいよ。」
「・・・はい。お願いします。」
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そんなやり取りがあって現在、神崎一家と迅雷が夕食をとっているという風景があった。
「ところで、迅雷君はお父さんたちと知り合いだったの?」と香織の疑問。
「ああ、そうだよ。」
「やっぱり、魔術師関係で?」
「・・・まあな。」
「ふ~ん。じゃあ、知り合ったきっかけ『さ、もう遅いし俺はホテルに戻るよ。』って・・・」
「ちょっと・・・」と拗ねた顔をする香織。
頬を膨らませて『怒ってるんだよ』と表現するあたりがなんだか可愛い。
「まあ、香織、簡単に言うとね・・・」と空気を読んだのか切り出す篠葉。
「簡単に言うと・・・?」
「色々あったのよ~。」
「それは説明になってないわよ・・・。」といまさらながら、母に呆れる香織。
「ところで、神崎さん。
あっ、ゴメン。香織さん。」と迅雷。
「香織でいいわ。それで、どうしたの?」と顔を少し赤くしつつ反応する香織。
「準備にはどれくらいかかりそう?」
「結婚式の準備かしら?
それなら、すぐにでも・・・」と口を挟む篠葉。
「なんで、結婚式なんだよ・・・。
しかも、今すぐって・・・。」と迅雷。
隣では、香織が最早、表現が出来ないほど顔を真っ赤にして
「迅雷君と結婚・・・」とぼやいていた。
「で、準備って?」ようやく、落ち着いた香織が切り出す。
「はっ?
二人から聞いてないのか?」
「何を?」
「何って・・・
香織の準備が出来次第、イギリスに向かうんだろ。」
「ああ~、イギリスね。
イギリス・・・
てっ、ええええっっっっ!?」
香織の驚きの声は夜の街に響くのであった・・・。
ちなみにこの時、宗玄が迅雷達との会話にほとんど参加出来なくて、
「俺って、父親としてどうなのよ・・・。」と涙ぐんでいたのはまた別の話。
なかなか、話が進まない・・・
すみません・・・。




