開幕前の戯言
始めに注意をば。
この物語はフィクションであり、実在の人物及び団体とは一切関係ありません。
稚拙な文章ですが、一読していただければ嬉しいです。
幸福とはなんだろう。
あるひとは結婚して家庭を持つことだという。
ある人は出世して地位を得ることだという。
ある人はたくさんのお金を集めることだという。
ある人は友達がたくさんいることだという。
ならば不幸とはなんなのだろう。
ある人は大切な人を失うことだという。
ある人は事故や事件で体の一部を失うことだという。
ある人は他人を思いやれないことだという。
ある人は苛めを受けたり虐げられたりすることだという。
誰に聞いても違う答え。
誰に問うても同じ考え。
ならば幸福とは、不幸とはなんなのだろう。
誰に聞いても違うのならば。
それを定めるのは自分しかいない。
ある人は言う、体の一部がなくとも幸せだと。
ある人は言う、結婚なんかしなければよかったと。
自分のことを考えよう。
今私は幸福であるか。
今僕は不幸であるか。
他人のことを考えよう。
もしあいつが俺の立場なら幸福であるか。
もしあなたがあたしの立場なら不幸であるか。
あなたから見て彼が不幸でも、彼にとってはそれは幸せ。
あなたから見て彼女が幸福でも、彼女にとってそれは不幸。
考えても考えても答えはでないかもしれない。
なぜならそれらは所詮は主観。
客観的には測れないものだから。
つまりはただ、それだけの話。
不幸を語る名もなき絵描きに空想を。
幸福を語る名もなき論者に現実を。
幸せを運ぶ純白の妖精に願いを。