第1話 希望的観測
私は普通の会社員。親に結婚の話が出される年齢。それが面倒で、一人暮らしを始めた。
築13年のワンルーム。
思っていたより生活費はキツく、収入の半分はそれで消える。
副業も考えてはいる。
「あー。私に出来そうな副業って無いかな?どっかに落ちてないかな?とりあえず、寝よ!」
朝起きて、仕事に行って、帰ってダラダラ過ごして、寝る。
そんな日々だったのだが、ある日ふと思い出した。
クローゼットの奥。
まだダンボールから出していない、“あれ”の存在を!
布団から飛び出し、クローゼットを開け、ダンボールの中を漁った。
(あった!これ!懐かしい。)
昔、エッセイ大賞に応募……しようとしてやめたやつ。
そうだ、私、エッセイ作家になりたかったんだ!
『#1 希望的観測
希望的観測…ちょっと難しい言葉を言ってみたかっただけ…。
それよりさ、人って希望が無いと生きるのむずくない?
別に大きな希望を望んでる訳でも無くてさ、明日はきっといい日になる〜みたいな。
昔流行った歌詞みたいな?
なのにさ、暗ーいニュースに、円安とかいう物価高モンスター!
時給上がったー! って喜んでも、物価高くて、ホントの賃金?(実質賃金)上がってへんやん?みたいな?
そりゃ暗くなるって。希望ありますかー??やねん。
じゃあ、円安を何とかしよ!ってなってもさ、日銀が金利上げたら、スタグフレーションやねん?知らんけど。
でさでさ、ここ割と大事なんやけど、生活費は多少削っても、煌めき費は削りたくないやん?
推し活とかファッションとか旅行とかとか?
まぁ、むずいけどさ、この日々の煌めきが希望やんか?今!
ここは確保しよ!
あ、生活費削っても、栄養はちゃんと摂り?
明日はきっといい日になる〜♪
またな~。』
(ギャー!!なんだこのエッセイ??応募しなくて正解!!)
読み返すと恥ずかしさが込み上げた。
そして、次のページをめくった。
つづく




