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アウトオブあーかい部! 〜部室棟 乙女の干物 集まりて 怠惰を極め 綴るは実績 電子の海へ あゝあーかい部〜 16話 独り言

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。


『アウトオブあーかい部!』は、そんなあーかい部のみんなの活動記録外のお話……。

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。


『アウトオブあーかい部!』は、そんなあーかい部のみんなの活動記録外のお話……。






池図女学院部室棟、あーかい部部室。




「……よし♪」




あさぎはドアに鍵をかけ、いちおう窓は少し開けて、電気を消して暗くなった部室に蝋燭の灯りを灯した。




「これで雰囲気でるかな?」




今日は休日。あさぎの他に部室を訪れる者はいない。




「もっと色々ちゃんと準備とか要るのかなぁ……。」




あさぎは持参していたオカルト本を睨んで(うな)った。




「まあとりあえず『暗くして蝋燭灯せ』でいいだろう……ッ!」




あさぎはパイプ椅子に腰を下ろすと、目を瞑りじっと静かにした。




「……。」




暗くて静かで、ほんのり蝋が焼ける匂いがして、心地よい睡眠を導入……




「ダメだこれ寝るッッ!!??」




あさぎは目を見開いた。




「寝たら会えないしなあ……。」




あさぎはまた腕を組み唸った。




「……呼んでみるか。」




あさぎは深く息を吸うと、




「幽霊さん幽霊さん、至急、部室まで……、




あさぎが途中で喋るのをやめた。




「いや、もう部室だなあ……。あと『幽霊さん』も失礼か。」




あさぎは仕切り直した。




「『天川藍(あまかわあい)』さん。」




あさぎが口にした名前は、教頭先生の親友のものである。


あさぎは今日、『天川藍(あまかわあい)』に会うためにわざわざ休日登校をしていた。




「…………、




あさぎは幽霊の名前を読んだところで、また言葉が詰まった。




「来い?おいで?……近う寄れ?」




いい感じにリスペクトのある呼び方が思いつかなかったあさぎは、とりあえず来て欲しい意志を伝えてみることにした。




「……いでよッッッ!!!」




・・・・・・。




「…………ダメかぁ。いやまあ、普通『いでよ』で出てこないよな




テシっ……




「お?」




あさぎの右の襟足が風によるものではない揺れ方をした。




「……こんにちは♪」




あさぎは顔を動かさず、襟足をテシテシされながら挨拶を述べた。




テシっ……




「やっぱいるんだねえ。…………さて、こっからどうしたものか。」




テシっ……




(あい)』が自身の存在をアピールしているのを受け入れながら、ここからどうやって『藍』とコミニュケーションをとるか思案していた。




「……よし!」




あさぎは自身の左右の襟足をギュッと摘んで揺れを止めると、声を張って独り言を呟いた。




「今からする質問にYESなら私の右襟足を、NOなら私の左襟足をテシるがいいっ!」




あさぎは自身の襟足から手を離した。




「……ってことで、良い?」




テシっ……




あさぎの右襟足が揺れた。




「よ〜しよし。ここまでは順調……っと。」




あさぎは揺れた襟足を止めた。




「あなたは『天川藍(あまかわあい)




テシっ……




あさぎの言葉の途中で右襟足が揺れた。




「……ではないッッ!!」




テシテシっ……




左襟足がさっきより強めに揺れた。




「案外そそっかしいとこあるんだね♪」




テシテシテシテシっ……




あさぎの左襟足が荒ぶった。




「異論は認めません。」




あさぎは左襟足だけ摘んで揺れを止めた。




「さて、と……何を聞こうか。」




あさぎがまた考え込んでいると、左襟足が先っちょだけピンピンと揺れていたがあさぎはそれを気にしなかった。




「ああそうだ。なんて呼べば良いか聞いとかないとだ。」




あさぎが手のひらに拳をポンと置くと、右襟足だけが揺れた。




「お、結構友好的だな……。」




あさぎはまた襟足をつまんで揺れを止めた。




「……『(あい)』なら右、『下僕』ならひだ




あさぎの右襟足が荒ぶった。




「よろしく、『(あい)』♪」




あさぎの右襟足はしばらく荒ぶっていた。




『あれ?鍵がかかってる……。』




部室の外から白ちゃんの声がした。




『かぎかぎ……。』




外で白ちゃんが鍵を取り出す物音がして、あさぎは慌てて部室の電気をつけ、蝋燭の火を消した。




「なにしてたの?」




あさぎが蝋燭の火をちょうど消したところで、白ちゃんがドアを開けて入って来た。




「あ、いやこれは


「なんでも良いけど、あんまり危ない遊びはしないでね?」


「はーい。」




生返事をするあさぎの右襟足がかすかにゆらめいた。

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