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神話の戦士と今の勇者  作者: サン
第四章 生死の境界線

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第五十七話 樹木と業火

ロンが後衛、ギルが前衛となり2人はヴェールへと突っ込んでいった。

先制はヴェールだった。


「喰らえ……!」


ヴェールが7個の魔法陣を出すとその魔法陣から蛇のような形の樹木が飛び出してきた。

あたかも本物の蛇のように樹木は曲がりくねりながら2人を噛み砕かんと突き進んできた。


「させるものかよ!」


ギルがその樹木の蛇へと炎をけしかけた。

炎もまるで蛇のようになり樹木の蛇へと踊りかかるとその二つは互いを飲み込もうとし始めた。


少しの間拮抗したが段々と炎が押し負けてきた。

だがその派手な押し合いに隠れるように地味だが無視できない威力の魔法がヴェールへと飛んできた。


「ふんっ。」


だがヴェールは魔法を発動させて飛んできたものにぶつけて相殺した。


「さすが精霊だな……あの威力を簡単にぽんぽん出されたら自信失うよ……。」


魔法を相殺されたロンが呆れ声を出しながらも魔法で攻撃を続ける。

別に相殺されても問題は無いのだ。

これはヴェールの気を引くための物なのだから。


「うっとうしい……!」


案の定、気を引かれたのかロンへ樹木の蛇を二匹向けてきた。


だがそれによって樹木の蛇と炎の蛇の押し合いの戦況が変わり、炎蛇が少し押し戻した。


「おらああああぁぁぁぁーーー!!」


そこでギルがさらに攻撃を仕掛けた。

つい先程までわざと炎の威力を少し下げていたのだ。

ヴェールを油断させチャンスが来た時に全力で攻撃するためだ。


今まで釣り合っていた樹木の蛇と炎の蛇の押し合いが一気に炎の蛇へと傾き、樹木の蛇を一瞬で飲み込んだ。


「うぐっ!?」


ヴェールが驚愕の表情になるがさすがの反応速度で魔法でさらに樹木の蛇を増やす。

7匹から35匹にまで増えたようだ。


「増えすぎだろうが!」


ギルが声を上げながらも一瞬たりとも止まらずに樹木の蛇を躱しながら、燃やしながらでヴェールへ距離を詰めていく。


「…………凄まじいな。」


援護しながらロンは呟いた。

少し離れた所から見るとギルの動きの凄さがよく分かる。

片っ端から樹木の蛇を燃やしているためヴェールもギルを止めることができていない。


ロンはスキル『炎耐性』を所持していないのでギルの近くにいると自分まで燃えてしまうので遠くから魔法で援護するしかないのがもどかしく感じる。


身体強化魔法をかけてはいるがあってもなくても恐ろしく強いだろう。

ロンもここまで強くなるとは想像していなかった。


ヴェールが相手ならロンよりも活躍できるだろう。

相性もさることながらギルがヴェールの攻撃に段々と慣れてきていた。

ヴェールもかなり焦りつつあった。


(おのれこの化物め! どれだけぶつけても燃やし尽くしている! この樹木もただの木では無いのだぞ!? 魔法で生み出したものだから魔力がこもっていて普通の木よりもかなり燃えにくいはずだ。それこそたいていの炎魔法じゃ意味がないくらいだ。それなのになぜ燃えるのだ! しかもあの勇者もうざったらしい。的確な援護をしている。しかも周りの人間どもにまで強化系の魔法をかけている。同時並行で何個魔法を使っているというのだ!)


そして焦りは隙を作る。

放った後の魔法を曲げるという熟練の魔法使いですら難しい技術を使うことで迂回してきた魔法がヴェールの背後を急襲してきたのだ。


「!?」


さらにその魔法は状態異常をかける系統の魔法であり効果は「盲目」。


「うぐっ! 盲目か!」


歴戦の戦士だろうが突然目が見えなくなるというのはとてつもなく困惑する。

何が起きたのか判断できるだけまだマシだろう。


「隙あり!」


ギルがその隙をついて突っ込んできた。

ヴェールもギルの声で近づかれた事を理解したが焦っている状態では冷静な判断はできず咄嗟に全方向に魔法を放つことしかできなかった。


すぐさまヴェールを中心に円周上に木の根が地下から飛び出してきた。

咄嗟に放ったとは言っても人間を殺すのには十分すぎる威力だ。


だがギルが常に纏っている炎が一瞬で燃やし尽くし根が全て炭へと化した。


魔法を放った本人であるヴェールは魔法が燃やされたことを理解できるのか次の手を打とうとする。


「やらせるか! これで終わりだーーー!!」


だがその前にギルはヴェールへと燃え盛る槍を突き立てたのだった。

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