表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神話の戦士と今の勇者  作者: サン
第三章 最後の休憩

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

48/70

第四十七話 炎に薪を

ギルはロンにこれから何を鍛えればいいかを聞きそれをひたすら上げ続けていた。


魔導具の使い方だ。


ロン曰く魔導具は強力なものの中には人格のような物がある可能性があるというのだ。

なので魔導具の性格を理解して使いこなすと良いと言うのだ。

ちなみにロンもとある魔導具を使う人間に聞いた話でロンはそういう魔導具を使ったことはない。


ギルはあまり信じられなかったが勇者の言うことなのでひとまずは信じて魔導具の性格を感じることから始めた。


するとすぐに感じることができた。

話すことはできないが感じることはできる。

ちなみに魔導具の性格はイタズラ好きなとても幼い女の子といった感じだと思われる。


そして魔導具の性格を理解して魔導具と協力して戦えるようにすることになった。


だがこれがとんでもなく難しかった。


「機嫌を直してくれ!」


今は魔導具の機嫌が悪くなって全然まともな炎を出してくれないのだ。

この槍の特殊能力は炎なのだから炎が無ければ頑丈でちょっとだけ鋭い槍でしかない。


声をかければ反応があるだけまだマシだが一回拗ねてしまった幼い女の子を慰める方法を14歳の少年が知っているわけもなく宥めるのに苦戦していた。


ちなみに周りからすると槍に向かって話しかけているので変な奴を見るような目で見られたがそれどころではないのでギルは無視していた。


慣れていないことをしていたので精神的に疲れていて周りの人間を相手にするほどの気力が残っていないというのもある。

恋愛経験皆無の人間に年下の少女にどのような言葉をかければいいのかなど全く分からないのだ。


これが普通の人ならまだしも魔導具が相手なら美味しいお菓子で機嫌を直したりもできない。


しかもこの魔導具、どうやら所持している人の心がどの程度かは分からないが見ることができるらしい。

完全には見えないようだが露骨な嘘はすぐにバレてしまい余計に機嫌が悪くなるのだ。


「やっと機嫌直してくれた……。」


しばらくしてようやくまともな炎を出せたのでおそらく機嫌を直してくれたらしく一安心するのだった。


出てきた炎を観察するとロンとの模擬戦の時よりも格段に強力な炎に見える。

やはりこの槍の機嫌に威力が左右されるようだ。


さらに新たな発見がある。

どうやらギルのスキルの『炎衣』はスキル保持者が触れている火の温度が高ければ高いほど効果が上がるらしい。


普通の焚き火の炎くらいの温度ならステータスが1.2倍ほど上がるがロンに頼んで強力な火魔法を浴びるとなんとステータスが3倍になり『炎衣』以外のスキルも強化されていた。


ステータスが上がるだけでも凄いのにそれ以外にも効果が増えることには驚いた。 

その効果が他のスキルの強化ならなおさらだ。

どうやら高温ならステータス上昇以外にも効果がどんどん増えていくらしい。


ステータス上昇の効果のあるスキルも強化されたので結果的にステータスが恐ろしいほど上がっており一部のステータスならロンにすら届くほどだった。


とはいえそこまで上がるほどの高温の炎を出すにはロンの火魔法を浴びる以外に方法が無い。

そこで重要になってくるのが今持っている炎の槍だ。


この槍は調べたところ想像以上に強力な魔導具だったらしくもしかするとロンの全力の火魔法よりも高温の炎を出せるかもしれないということが判明したのだ。


そして炎の温度はこの槍の機嫌によっていくらでも変動するのでギルは槍と仲良くなろうとしているのだ。


それと同時並行で進めていることがある。

スキルのおかげでステータスがとんでもなく上がるが逆に上がりすぎて感覚が変わってしまいまともに戦うことすらもできなかった。


いつもの感覚で歩いたら思った以上の速さで壁に激突してしまった、ということが普通にあり得るのだ。

おかげで強力な火魔法を浴びた状態でロンと模擬戦をしたら速度を制御できずに壁に突っ込んで重傷になったりもした。


なのでその感覚に慣れる訓練も頑張っている。

この訓練ならロンがいればいつでもできるので以外にもかなり順調だ。


問題は槍と仲良くなることだがそちらは時間をかけるしかないのでどうしようもない。


「まだまだ道のりは長いぜ……あの勇者に勝てるのはいつになるのやら……。」


訓練しながらこれからのことを再認識してギルは小さくため息をついたのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ