第三十七話 真夜中の女子会
ロンが眠っているころ、レイナはまだミネを看病していた。
「ん、ん〜。」
「あ、起きた!」
その時、ようやく気絶していたミネが起きたのだった。
「体調はどう?」
「……大丈夫。」
「ならよかった〜。 じゃあもう夜だしご飯持ってくるからそこで安静にしてて。」
そしてしばらくすると部屋から出ていったレイナがご飯を持ってくる。
「回復魔法はかけられているから多分大丈夫だけど無理はしないで休んでいて。」
「……まさか貴方、ずっと看病してくれているの?」
「? そうだけど?」
「…………なぜ?」
「だって私のせいで大怪我させたんだもの。当然でしょ?」
ミネが少し困惑すたような表情になる。
「いつからしてる?」
「貴方が気絶してからすぐだから…………かれこれ3時間くらいしてるかな?」
ミネがますます困惑する。
「対して親しくもないのに……。」
「だってこれから同じ勇者候補?っていうのとして一緒に頑張っていくんだから仲良くなりたいでしょ? 仲が悪かったらずっと気まずいしそれは嫌だもの。」
「…………看病ありがとうございます。ご迷惑かけました。」
「大丈夫だよ? 妹ができたみたいで案外楽しい!」
「い、妹…………。」
「私、妹いないからいたらこんな感じなんだろうな〜。」
「そ、そうですか…………。」
「同じ勇者候補としてこれからもよろしく!」
「あ、はい。」
「ひとまずは友達からだね!」
するとミネが少しだけ落ち込みながら言う。
「…………実は私、友達いないんですよね。だからどんな感じなのかが今一つ分からなくて…………。」
ミネが不安そうな表情になる。
するとレイナが言う。
「大丈夫! 私もわからないし!」
ミネはそれを聞いて安心したのかホッとした表情になる。
「そうですね。」
「……私、貴方が笑うのをやっと見れた!」
その時、ミネはクスクスと笑っていた。
「私、基本的には無表情だし無愛想ですもんね。」
「そっちのほうが断然良いよ! そうだ! 私、女子会とかにも憧れていたの! もう日が沈んでいるけど少しお話しない?」
「いいですよ? 私も始めての友達のことをいろいろ知りたいです!」
「まず聞きたいのは…………何を聞けばいいんだろう……。友達と話すことと言ったらなんなんだろう…………何か好きなものとか趣味とかってある?」
「え〜と………………武器を振ること?」
変な趣味だと自覚があるのかとても恐る恐る言う。
するとレイナも真面目そうな顔で言う。
「………………私も。」
2人が笑う。
「他の人に言ったら変な趣味って言われるけど仲間がいて良かった!」
「そうですね。……まだ会ったばかりなのに貴方のことが優しくて信頼できる姉みたいに見えてきました。」
「ふふふ、そりゃあこっちのほうが年上ですもの!」
「……言動とかは年下みたいに見えますけどね……。」
レイナがショックを受けたような声を出す。
「えっ!?」
「なんというかどっちが姉なのかがよくわからない感じがやっぱりでてきましたね……。」
「…………私、頼れるお姉ちゃんみたいな人に憧れていたのに……。」
ミネがまたクスリと笑う。
「お姉ちゃんかはともかく…………頼れる人だとは思いますよ?」
レイナは予想外の言葉を聞いて一瞬固まった。
すぐに戻って話す。
「それは良かった! …………だけどやっぱりお姉ちゃんみたいになりたかったなぁ……。」
「それはちょっと…………無理ですかね……。」
「そ、そんな……なんでそんなことになっているの…………?」
「……言動と態度?」
「う〜〜ん、お姉ちゃんぽっくなるのは諦めよう!」
「そこは変えようと努力しないんですね……。」
「…………あ、そういえば他にもいろいろ聞きたいことがあるんだけど……。」
「露骨に話を逸らしましたね……まあいいんですけど。それで何が聞きたいんですか?」
その後も2人の女子会は真夜中まで続き楽しい話し声が途切れることは無かった。




