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呪いのリンゴを食べたマッチョのおじさん。

作者: 七瀬







この国では、【黄色】が大好きな王様が決めたルールがある!

この国を、すべて黄色で埋め尽くせと王様からの命令でこの国では

全てが黄色に染まった国になった。

何処を見ても全ての色は黄色。

夏にはヒマワリが国中を埋め尽くすほどにキレイ咲く。

ミツバチもヒマワリの甘い匂いに誘われて、花の蜜をたくさん蓄えて

巣にめがけて飛び立っていく。

幸せの色、平和の色、黄色は国中を幸せにした。

国民も笑顔が溢れていた。





・・・そんな時、一人のマッチョのおじさんが真っ赤な赤いリンゴを

食べてしまった。



『なんだ!? こんなところに、“真っ赤な赤いリンゴ”があるじゃないか

これは、食べていいモノなのか?』





そこに、マッチョのおじさんの目の前に、真っ赤なウサギが現れる。

ウサギは、マッチョのおじさんにこう言った。



『勿論、食べていいモノだよ!』

『でも? このリンゴは真っ赤なリンゴだぞ!』

『確かに、真っ赤なリンゴだね。』

『俺の国では、黄色のモノしか口にしてはいけないと王様の命令で決められて

いるんだがな、』

『この真っ赤なリンゴは美味しいわよ! 一個ぐらい、いいんじゃない?』

『・・・・・・』

『そんなに王様にバレるのが怖い?』

『まあな、俺は“黄色の国の者だからな。”』

『私は赤い色の国の者よ。』

『・・・尚更、食べない方がいいじゃないか、』

『そんな事はないわ! じゃあー私が“黄色いパプリカを食べたら?

この真っ赤なリンゴを貴方も食べてくれる?”』

『・・・そ、それならいいよ、交換条件だな!』

『そうね! じゃあ、一緒に食べるわよ。』

【せーの! パクッ】

『わーあ! 美味しい黄色のパプリカね!』

『真っ赤なリンゴも美味しいな。』

【もう一口! パクッ】

『やっぱり、これは旨い!』

『・・・そうでしょ。』




俺は意識が朦朧とする事に気づいた、その時ウサギが食べたパプリカが

“黄色ではなく、真っ赤なパプリカだった事に意識が薄れる中で知る”


『・・・な、なんてことを!?』

『騙される方が悪いのよ。』

『・・・俺は、一体!? どうなるんだ?』

『目を覚ました時に分かるわ。』

【パタッ】

『・・・・・・』





完全に俺の意識はなくなってしまう。

そして、俺が意識を取り戻した時には俺は“赤い色の国”に居た!

これは、“呪いだった!?”

俺が黄色の国の者と分かった上で、真っ赤なウサギが俺に呪いをかけたのだ。

俺を“赤色の国の者にするために。”

俺は黄色の国の中で、一番の力持ちで誰にも負けた事がない強い男だった!

俺を赤色の国の者にしたら? 黄色の国を支配できると思った赤の国の

王様が真っ赤なウサギに命令して俺に真っ赤なリンゴを食べさせた。

そして俺は、真っ赤なマッチョのおじさんに変わる。

この呪いを解くには、黄色の国の女性ひとから愛の口づけをされないと

呪いは解けないとあの真っ赤なウサギが俺の耳元で言った。

俺は早速、黄色の国に行ったのだが直ぐに追い出されてしまう。




『ここから先は、黄色の国の者しか通れん!』

『俺は黄色の国の者なんだ!』

『真っ赤な姿で言われても信用できん! 詳しく証明せよ!』

『・・・・・・』

『出来なければ、ここから去れ!』

『・・・・・・』





俺は、しぶしぶその場を離れるしかなった。

真っ赤な姿の俺を、【黄色の国の者】と言われても確かに証明できない!

俺は黄色の国の者だ!

それを証明するには、黄色の国の愛する女性から口づけをしてもらわない

と呪いが解けない! 

俺を心から愛してくれる黄色の国の女性は何処に居るんだ?




・・・これは偶然か? 俺の前を黄色の国の女性が歩いてきた。

俺は迷わず彼女に声をかける。



『俺を黄色の国に戻してほしい!』

『えぇ!? 貴方は赤色の国の者でしょ?』

『それが、真っ赤なウサギにそそのかされて真っ赤なリンゴを食べてしまって

俺も赤色になってしまったんだ。』

『あらあら? 可哀想に、、、!』

『頼む! 俺を心から愛して俺に熱い口づけをしてくれ!』

『急に、何言ってるの!』

『“俺に熱い口づけを~”』

【バチン】

『この変態めッ!』

『・・・・・・』






・・・黄色の国の彼女は俺にビンタをくらわせて行ってしまう。

でも? 直ぐにまたチャンスがやって来た!

またしても、黄色の国の女性が俺の後からやってきた。

【だが? 何かおかしい?】

黄色の国の女性が近づいてきてようやく分かった。

“彼女は彼だった。”

女装した男性だったんだ。

それでも、焦っていた俺は女装した彼に全てを話してしまう。




『俺は元々黄色の国の者なんだ! この呪いを解けるのは? 黄色の国の

女性からの心からの口づけだけなんだ! 頼む、俺に熱い口づけを~』

『勿論いいわよ~!』

【ブチュチューン】

【ウッ、く、苦しい!?】

『あたしの愛の口づけよ~~~』

『・・・あ、ありがとう、』

『いいのよ、また何かあったら? あたしに言ってね!』

『・・・・・・』

























俺はとうとう、黄色の国の愛する女性から熱い口づけをしてもらった。

だがどうした事か? 次の日の朝、俺が鏡を見ると、、、?

俺は“オレンジ色の国の者になっていた!?”



今考えると? 女性でもないし、愛されてもない女装した男からキスを

されて俺は“赤色と黄色が混ざりあい、オレンジ色に変わってしまう。”

俺の呪いはいつ解けるのだろう?

誰か? 俺を元の状態に戻して、黄色の国に戻してくれ!


最後までお読みいただきありがとうございます。

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