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転生したら三つ子の長女でした。21

色々あり過ぎた結果お久しぶりです!




「お母様が聖女だっただけで国の中枢の殿方達との将来が約束されてるなんて本当に羨ましい限りですわ。」

「皆様も聖女の渾名はついていますけど渾名は所詮渾名ですのにね。」

「あぁ父君の初恋の為に婚約者を選べないなんて可哀想に…」


金髪蒼眼の王太子と同じ色味のブレンダ・ピアーズ侯爵令嬢は先代の王妹殿下が降嫁した侯爵家の次女で初めて会った時は王族の色素の遺伝率凄いなとしか思わなかったが王族に継ぐ権力と伝統を誇りに思う一族らしく本人たちは私がいなければブレンダを王太子の婚約者に添えたかったのに叶わず当て擦りのように嫌味を繰り返すアンチカントール家の三つ子達の筆頭である。


水色の髪にオレンジの瞳のカーラ・フェリス伯爵令嬢も黄緑色の髪に深緑の瞳のシンディー・ヘインズ子爵令嬢も同じくアンチカントール家の三つ子派閥。乙女ゲームじゃなかったら許されない色味の癖に…いちゃもんばっかつけてきやがって…言ってることまんま悪役令嬢だかんな…あ、私達も色味とか乙女ゲームあるあるな配色だわ…


「お久しぶりですね。ブレンダ様の御声は本当によく通りますこと。喉の調子が悪くなったらお知らせくださいね。前聖女の母のお陰で我が領地の蜂蜜はとても滋養強壮の効能が強く味もいいと評判ですの。」

「まぁそのような渾名…お耳汚しして恥ずかしい限りですわ。貴族として当たり前のことをしていただけでしたのに…あら?カーラ様の渾名はなんですの?」

「そう言えば皆様はもう婚約は決まりまして?可哀想な殿下方と違ってさぞ素敵な婚約なのでしょうね。」

秘儀、嫌味には倍返し。幼少期からアンチ派と支持派にもまれて生きてる中身アラフィフ舐めんなよ。気持ちはわからないでもないけど王命だから仕方ないのに。暗殺者や大人たちからの嫌味に比べたらこんな小娘の嫌味なんてなんでもないわ。


「ぷっうふふっまぁまぁ皆様せっかくの歓迎会ですのよ?ここら辺にしてくださる?ソフィア様方、ご紹介させて頂きたい方がたくさんおりますのよ。さぁこちらに。あ、ブレンダ様方。王命をそのように仰るなんて度胸がございますのね…そんな恐ろしいこと例え非公式で生徒だけの歓迎会でも私には出来ませんわ。では、御機嫌よう。」


流れるようなクラリス様の見事な手腕で私達は引き離された。あと一言でも何か言ったら再起不能になるまで叩きのめそう(言葉でだよ勿論私はね?シシーに関してはノーコメントで)と思ってたのに。躾は最初が肝心だって言うし…だいたい足場固めに必死なのにかまってられないじゃない。


「皆様意外に情熱的なお方なのね。さぁこちらよ。」

「あの方たちは本当に性懲りもせず…毎回負けてるのに気づいてないのかしら?」

「そこがあの方たちの愛らしさでもあるのですがね…」


困ったように笑う有力貴族の先輩方に同情の目で見られながらなんとか社交をする。


「でも本当に皆様所作が洗練されて美しいのですね。」

「やはりあの方々の婚約者でいるというのは並大抵の努力ではなりませんのね。」


「私達は当然の務めを果たしているだけですので…ですが先輩方にそう仰って頂け嬉しく思いますわ。まだまだ勉強中の身で御座いますので是非ご教授お願い致します。」


「まぁなんて謙虚なのでしょう!流石、ヘンリエッタ大叔母様がお褒めになるだけありますわ!」


…ヘンリエッタ大叔母様?


「ふふふっ顔が作れていませんわよ!大叔母様に見つかったら大変なことになりますわ!あの地獄の扱きもとい愛の鞭…?これも違うわね…まぁいいかしら!私も何度かお目にかかる度にご指導頂いておりますのよ。」


スッキリと纏められた紅茶色の髪にいたずらっぽい微笑みを浮かべるこの方があの鬼。間違えたヘンリエッタ教官の親戚?


「ご挨拶が遅れましたが、ジャクリーン・アシュトンと申します。ヘンリエッタ大叔母様は私の父方の祖父の妹ですの。因みに会いたくない親戚ランキングがあるなら断トツで一番ですわね…父なんて未だに大叔母様に会う前には胃薬とマナー教本が手放せないと…」


ヘンリエッタ教官は身内にも厳しいのか…流石すぎる…


「まぁそんなに厳しい方ですの?」

「えぇ会う前夜は胃痛で眠れぬほどです。とても愛情深い思いやりのある方ですが、同時に厳しい方でもありますの。背筋には定規が入ってるかの如く真っ直ぐで些細な事にも気づき瞬時にご指導してくださいますからお陰で私もマナーの授業だけは得意になったほどです。」

「確かにジャクリーン様はとっても所作が綺麗でよく授業で褒められていますものね!そんなに厳しい方だなんて…でも一度お会いしてみたいわ!」

「そうね!やはり貴族でいる以上マナーは大切ですし王妃教育にも携わる方にご指導頂けたら卒業後に何処に嫁いでも安泰だわ!」


先輩方がヘンリエッタ教官の話で盛り上がり始めたのを気が遠くなる思いで見つめる。


「ねぇもういっそヘンリエッタ教官に特別授業でも学園でしてもらえばソフィーへの風当たり弱くなるんじゃ…」


「それよ!それがいいわ!そうすれば私達は技術向上が見込めるしあの愛すべきお馬鹿さん達も反省するでしょう!早速明日学園に掛け合わねば!あ、ジャクリーン様は大叔母様にお手紙をお願い致します。」


シシーの呟きを拾って盛り上がる先輩達と完全に置いてきぼりなジャクリーン様と目が合った。…うん、あれは一度味合わなきゃわからないかな…せっかく学園に入ってヘンリエッタ教官に会う回数が減ると思ったのに…





久々過ぎて文章の書き方を忘れた&予定外にたくさん新キャラ登場に絶賛書いててパニックパニックです。

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