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転生したら三つ子の長女でした。19

やっとイメージ固まったルームツアー。



「じゃじゃーん!どう?」


少し恥ずかしそうに微笑むシシーの部屋はアイボリーの無地の壁一面にシシーの刺繍が入った額や私が昔描いた花の絵やエミリーがプレゼントした護符などがスタイルは違うが同じゴールドの額に収められ壁に一種のアートのように一面を飾っていた。絵を飾る為にアイボリーにしたのかと思ったが部屋のファブリック類は全てダスティーローズで色調を揃え差し色にゴールドが所何処に入っている。お洒落の基本は三色で纏めることだと豪語するシシーらしく色数は少ないが女性的で前世でも通じるようなモード感もある部屋だった。


「やっぱりさすがシシーね。ピンクをここまで少女感なく落ち着いた雰囲気で使えるのはシシーだけよ。」

「前世でも絶対映えるって騒がれるタイプの部屋だな。」

「うふふ、結婚したら自分の趣味の部屋なんて持つのはきっと大変じゃないかなって思ったから今回はラストチャンスだと思って精一杯女子っぽい部屋にしてみたの!二人にそう言ってもらえたら凄い嬉しい!さぁ次はお待ちかねのエミリーの番ね!」



照れくさそうに話をするシシーは本当に愛らしい。あぁこんなに可愛くてダイナマイトボディで女子力だって高くて嫁にしたい女子ナンバーワンなタイプなのに…歩く戦闘機ってキャラ凄いなぁ。


「ほいじゃ、私の部屋へようこそー!」


そのままの勢いでエミリーの部屋の扉を開けるとそこは正しくお姫様の部屋だった。淡いパステルブルーの壁紙に木材も生地も全て真っ白なシルクで誂えた家具たち。色数は二色なのにこれでもかとあしらわれたフリルとレースとシルクの光沢に生地の質感を変えただけでここまで雰囲気が変わるのかと感心してしまう。極めつけの天蓋に見た目だけは儚いエミリーはよく似合っている。


「ぐふふふふ。驚いた?このTHEお姫様の部屋!根暗の私にはキラキラ過ぎて目が潰れそうだけどそれがもう堪らないの!部屋にいるだけでこのヒシヒシ感じる場違い感!あぁしあわせ!」


ギラギラした目を輝かせるエミリーは本当に幸せそうで誰も部屋の使用法について突っ込む気は起きなかった。


「それで誰の部屋に今夜は泊まる?」

『ソフィー』

「だって一番落ち着くんだもん。」

「自分で設えといてあれだけどこの部屋で寝るのは落ち着かないしね」


自分の趣味に真っ直ぐな妹達は今日も健在だった。


「とりあえず晩餐会の準備をそれぞれ整えて部屋の前で待ち合せましょう。」


溜息と共にまずは今夜を優先することにした私は現実逃避検定があったら間違えなく一級を取れている筈。

まぁそれに女の支度と買物は長いってよく言うけど本当に今世の生活では長いからね。前世のジェルネイルがあれば三週間は変えなくていいのに…そんな機材ある訳もなく今世は毎回綺麗に磨かれ整えられ前世のヘアドライヤーはないから只管に時間をかけて髪もケアしていく。まぁそれを欲しくても開発力のない私には到底無理なことだから黙って受け入れながら平民科の女子生徒と指示を出す雇われ侍女にどんどんと磨かれていく。転生するとわかってたら前世でもっと勉強頑張ったのに…技術系チートは夢のまた夢だ。





書く方にも知識が無いとチートは難しいと悟った今日この頃。知恵の神様。助けてください。今日も面白かったと思った方、ブクマと高評価お願いします!


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