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5 大学探索開始

「そして今に至るってわけだ」


パソコンを操作しながら悠木は話し終えた。


「逃げ場なしだな」


空港がアウトという事は、空港から近い苫小牧方面も壊滅状態だろう。

苫小牧から船を使おうと思っていたが難しそうだな。

あくまで普通の人ならだけど。

ゾンビに襲われない俺には何も問題はない。

ただ仲間にする予定の人間は普通の人達なので、それの対策も考えなけばいけないな。


「それで、そのドローンは使えるようになったのか?」


悠木がずっとパソコンを操作していたのはドローンの設定をしていたからだ。


「ああ。サンルーフを開けてくれ」


サンルーフを開けると屋根の上にドローンをセットする。

ドローンを使いたいがために親に頼んで付けてもらったらしい。

悠木がプロポという送受信機を取り出し操作を始めた。

するとドローンが浮き出し空に向かって飛んで行く。

とりあえず大学方面に飛ばし状況を調べてもらう事にする。

本当は目視外飛行を禁止されているらしいが、こんな情勢なので守る気はない。

大学まで1kmあるが問題なく、2kmぐらいまでなら大丈夫なようだ。

そうこうしてる間にパソコンの画面に大学の敷地が映りだした。


「思ったよりいないな」


俺は見たままの感想を言う。

今日は日曜日なためか、学生は休みであまりいなかったのだろう。

歩いているのはゾンビばかりで生きてる人間はいない。


「なんだあれ?」


暫くドローンからの映像で生存者を探していると、悠木が何かを見つけたようだ。

建物の窓に何か映っているので、ドローンを近付けて確認をする。

そこには『HELP』と書かれていた。


「生存者がいるのか?」


よく見るとその建物の周りには他よりもゾンビが多いような気がする。


「あそこに行ってみよう」


悠木に同意をもらい、俺達は大学の敷地へと進む。

パソコンで地図を調べると、そこは獣医学部がある建物のようだ。

門の前を通り過ぎ入り口の前に車を止める。

車のエンジンを止め、悠木に言って発電機も止めさせる。

持ってきた無線機を持ちイヤホンを耳に差し込む。


「じゃあ悠木はここで待機。外から見えないように隠れていろよ。怖いのはゾンビだけじゃないからな」

「りょーかい」

「何かあったら無線で連絡しろ」

「りょーかい」


と言って座席と座席の間に寝転ぶ悠木に無線機を一台渡し、俺は建物の中に向かう。

そして中に入った途端に現れたゾンビの群れ。


「そうか。中にいたから外にあまりいなかったのか」


逃げて行くゾンビをよそに、さっきドローンから見た窓がある二階の部屋に向かう。

廊下には老若男女様々な格好をしたゾンビがいた。

ここに逃げ込んだは良いが感染が広がってしまったようだ。

階段を上がりゾンビの群れを掻き分け進んだ先に目指す部屋の扉が見えた。

しかしその周りにはゾンビが溢れ、扉をドンドンと叩いており、その音につられ他のゾンビも寄って来る。

どうやら中に人がいるのは間違いないようだ。

だが奴らをどうにかしないと中にいる人を連れ出すのは難しそうだな。

扉はまだ大丈夫そうだから車に一旦戻るか。


「おーい悠木。ゾンビを引きつけられるやつ何かないか?」


無線機で連絡すると、


「防犯ブザーならあるぞ」

「いいなそれ。ちょっと今から戻るわ」


車に戻った俺は防犯ブザーを受け取る。

それをまずは一階で鳴らし建物内のゾンビを集め外に出ると、ブザーを鳴らしたまま近くにあった森の方へ投げ込む。

ゾンビが防犯ブザーの方へ向かったのを見て建物の中に戻る。

二階に上がるとまだ数対残っていたので、追いかけまわして一階の入口から追い出し、扉の鍵を閉める。

これでようやく救出開始だ。


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