-閑話休題-レイヤー２人目☆ アクア②
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そして本日は閑話休題アクアの後半です。
後に私の主となるヒスイは助けてくれると言った。
そしてその日は温かいご飯とフカフカの寝床まで用意してくれた。
普段水の中だったから人間の食べ物や寝る所がこんなに温かいなんて知らなかった。
魚は焼いて香ばしくなってるし、シチューって白い食べ物もホッとする味で温かくて美味しい。
布団ってやつも全身がフワフワに包まれて心地好い。…何よりこんなに大勢に囲まれての夜は久しぶりだった。
翌朝のご飯もとっても美味しかった。人間って色んなもの食べてるのね。
布団はもう少し寝ていたかったけど…私の洞窟を取り返しに行くんだし仕方無いから起きた。
水神の力で棲みかにはすぐ行けた。
人間って泳げるけどあんまり速くは動けないらしいし、水中で呼吸も出来ない。不便なのね。
ヒスイが絶対防御を持っていたのには驚いたけど、お陰でクラーケンには楽勝ね。
こちらの勝ちだけどクラーケンは元々自分の棲みかだと言い張って聞かない。
看板か何かで目印してたら私だって住んだりしなかったのに…。
けど今更引けない。ここで引くとまた棲みかを失ってしまう。
クラーケンと言い争ってると水神が提案をしてきた。私が従魔に…？
水神はいつの間にか中級神になってたらしい。
…おめでとう、良かったね。
けど私なんか迷惑だ…。素直じゃないのも口が悪いのも自覚してる。こんな私なんか受け入れてくれるわけない。
なのにヒスイは笑顔でいいですよって言ってくれた。そしてアクアと名前をつけてくれた。
私はこの名前を大切にしよう…そして受け入れてくれたヒスイに少しでも恩返ししたい。
その日は焼いたお肉とかを食べながら色んな話を聞いた。ヒスイがこの世界の人間ではないこと、持ってる能力、そしてここにはいない他の仲間のこと。
翌朝ヒスイは私に服をくれた。とても可愛くて見たことのないような服だった。いつだったか人魚仲間が人に擬態して街に行った話をしてた。そこで見た流行りの服だと真似て作ったやつを着ていたけど、それよりも凄く素敵だった。
靴も帽子もくれた。私の体を気遣っていっぱい水分も渡された。
誰かにこんなに優しくされたのは初めてだった。
…いや、水神が気にはかけてくれてた。けどやっぱり神様だから私ばかりには構えない。だから側に入れる優しい人間の従魔にと導いてくれたんだろう。
これからは少し素直になれたらいいな…。
そしてヒスイへの恩には報いる。
デーモンが自分がヒスイの一番とかぬかしてたけど、絶対に私が一番になってやる。
一番になってずっとヒスイを守るのよ。
ここが私の居場所。ヒスイがくれた私の大切な居場所。誰にも壊させはしないし絶対に守り抜くんだから…。
