35サークル目☆ 旅立ち♪そして盛大なお見送り
初投稿してから丁度1ヶ月♪
三日坊主になるかなと自分で思ってましたが何とか毎日投稿続いてますw
こんな稚拙な作品にお付きあいしてくださってる方々、本当に有難う御座います!!
次は2ヶ月目目指して頑張ります♪
翌朝眠たい目を擦りつつも身支度をして部屋を出る。
宿とはいえ何だかんだで長いこと使った部屋を出て行くのは少し寂しい気持ちになった。
「またこの街に来た時にこの部屋空いてたら借りたいなぁ~。」
ここの部屋は三階の角部屋で窓から見えるお城と街並みがとても良くて大好きだった。
珍しくしんみりしながらロビーに行くと、
「ヒスイ様おはようございます♪」
「…姫様、おはようございます。」
笑顔いっぱいの姫様が私を現実に引き戻したのだった。
けどラピス姫の格好はある程度は良さそうな装備ではあるものの、王族っぽさはなく普通の冒険者のようだった。
話を聞くと王族の権威等を使わずに自力でCランクに登り詰め、装備もお小遣いは全く使わないで依頼達成金や自分で倒したモンスターから得た素材や売上のみで揃えたらしい。
中々根性ある姫様だなぁ~。
「それはそうと姫様、私のことはヒスイと呼び捨てにしてください。敬語もなしでお願い致します。」
様呼びとか正直慣れてないし…。
「まぁ、でしたらヒスイとお呼びしますので私の事もラピスとお呼びください。勿論私にも敬語なしでお願いしますわ。」
「え、あー…。身分がバレては危険が増えますしそうですね。じゃあ宜しくねラピス!!」
握手を交わしてチェックアウトした後一緒に門に向かう。
何だかんだで初めての旅立ち!不安はすこ…か~な~り!!多いけども…。けど楽しみも凄く大きかった。
そして門に向かうまではなんだこれと言わんばかりの人のロードが出来ており、ゴールの門には王様と王妃様、ケンゾーさんにギルマスが立っていて盛大に街を後にする事になったのだった。
…ちょっとしたパレード状態で恥ずかしいわ。
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門をくぐると最初は少し緊張していたが、次第に雑談をしながら歩いていた。
「ラピス、この次の街ってどれくらいの距離?」
「馬車で3日ほどのとこでアーレルという海の側の街ですわ。父やじいやのお気に入りの魚介もこの街から仕入れてるんですの。」
一般流通の魚は氷魔法で凍らせて早馬の馬車で運んでいるが、王様の刺身用はギルド間の転送魔方陣で一瞬らしい。
昨日の送迎会みたいに年に4回ほどお城主催で感謝祭みたいなのを開いてるらしく、そこで王様が刺身を出していて皆知ってるので、食べたかったら一般の人でも転送魔方陣使用代を払えば届けてもらえるらしい。
送迎会ではこれが本来の刺身だとワサビ醤油を出してるし、私経由で大量に仕入れたワサビと醤油のセットを来てた人に配ってたけど王様人良すぎでしょ…。
そんな話をしながら3時間程歩いたところで休憩がてら早目のお昼にする事にした。
街道の端に寄り次元収納から折り畳み机と3人分の折り畳み椅子を出しラピスを座らせる。
「ラピス様、疲労とかは大丈夫でしょうか?」
跪きながらフェイロンが声をかける。
その間に私はお昼の準備~。と言ってもお湯沸かして粉末スープとパン出すだけだけどね。
サンドイッチの方が良いかな~と美味しそうなサンドイッチとフェイロンの好物の焼きそばパンを楽々市場でポチッとな☆
「これぐらいならまだまだ行けますわ。後フェイロンさん、私にもヒスイと同じように自然な話し方で結構ですわよ?送迎会の時にヒスイにしてた砕けた話し方は楽しいですしむしろ是非♪」
「へっ…あ、その~。ヒスイ様ぁ…いーんすかね?」
「本人が希望してるしいーんじゃない?身バレ防止にもなるし、不安なら普段の話し方にするのが姫様からの命令って思えば大丈夫でしょ?」
因みに私もそう思うことにしている。でないと心臓がいくつあっても足りないし。
「じゃ、じゃあ…よろしくっす~。」
「こちらこそ♪」
「話もついたしお昼にするよ~。」
ラピスが食べやすいように袋から出して皿に乗せてある。
「まぁ!美味しそう!」
嬉しそうにサンドイッチを食べるラピスだったが、ふいにフェイロンの方を見つめる。
「フェイロンさんのそれは何のパンですの?」
「これっすか?焼きそばパンって言って超旨いっすよ~。何ならまだ手をつけてない方の焼きそばパン食べます?」
若干ぎこちなさはあるけどいつもの口調にすぐなれる辺り流石だな~と自分の事を棚に上げて思うヒスイ。
「宜しいんですの?では私のサンドイッチと交換にしましょう。」
そう言って交換した焼きそばパンを食べて、
「!?濃厚で奥深い味で美味しいです!!」
こっちの世界ソースもないし塩や胡椒は流通してるけど焼きそばパンなんて庶民な食べ物はそうないよね。
目をキラキラさせて夢中で食べるラピス可愛いし、コロッケパンとかコーンマヨパンとか色々食べさせてあげたい、守りたいこの笑顔!とひそかに思ったのだった。
だがそんなほのぼの空間も束の間で、横の茂みからガサッと大きな音がして3人一斉にそちらを振り向くのだった。
ブックマークまた1人増えてました!
有難う御座います!!




