32サークル目☆ 旅立ちの決意♪
「色々といただいてすまなかったな。そなたならまたいつでも遊びに来てくれ。じいも喜ぶじゃろうしな。」
「こちらこそ御馳走になりました。また伺わせていただきます。」
王様との挨拶を交わし帰りの馬車に乗ってギルドへと戻った。
因みに私がケンゾーさんとお話ししてる間、フェイロンが王様達に私との出会いを美化して語り聞かせたらしい。
王様達は大変面白かったとご満足のようだったが、知らないところでかなり話が盛られてそうなのが気掛かりだった。
……後でフェイロンに問い詰めるかな。
「あんなに楽しそうな王様は久々だったな。嬢ちゃん色々と有難うな!!」
ギルマスも肩の荷が降りたみたいにホッとしていた。
後で特別報酬くれるらしいし、旅立ち用の資金も出来たからまぁ良しかな。
ずっとこの街にいるのもいいけど、せっかく異世界に来たならあちこち見てみたい。
国や大陸も他にあるし、この国だけでもまだ1つの街に来ただけだ。
見るとこはまだまだある。
全ての大陸とかは無理かもだけど出来る限りは色々見たいな~と思った。
「ねぇギルマス、近い内にこの街を出て旅に出ますね。」
「そうか、とうとう旅立っちまうか…。寂しくはあるし嬢ちゃんの作ったアクセサリーが仕入れれなくなるのは残念だが仕方ねぇな。」
「あ、それならご心配なく、旅立つ前にある程度は用意するしクレナちゃんに作り方教えてるから彼女が作れます。」
「へっ…?」
ほぼ毎日のようにクレナちゃんとお風呂に行ってるのだが、レジンアクセサリーに興味を示していたので数日前から宿の部屋で教えてたのだ。
道具や材料一式は買い揃えたしUVライト用の乾電池も大量に予備はある。
最悪ライト使えなくなっても太陽光でいけるしね。
その内旅立つ話もクレナちゃんにはしてたので、アクセサリー製作のための材料やパーツは彼女自身が選んで代金を払って私の楽々市場から大量購入してある。
国内のギルド間なら通信用の水晶で連絡も取れるし、転送魔方陣もあるので材料が切れても送ることは出来る。
というわけで全く問題なくこれからもクレナちゃんから仕入れが可能なことをギルマスに説明したのだった。
「それなら問題ねーが…いつの間にそこまで仲良くなってたんだ?」
クレナちゃんはとっくにこちらのサークルメンバー入りなのだよ♪
何か支店が出来た気分かもと思ったりもしたけどね。
ギルマスに発行してもらった特別販売許可書もあるし、私はのんびり旅しながらサークルを出すつもりなのであった。




