29サークル目☆ お城到着♪大変高く買い取られました!
「もうすぐ到着致します。」
城からの迎えの馬車の運転手さんが声をかけてきてくれた。
…はっ、フェイロンのスパルタがヤバすぎて意識が飛んでいた…。
朦朧とした状態でいつの間にやら馬車に乗っていたようだ。
横には執事服を着たフェイロンが普通に座ってるが、向かいで座ってるギルマスは緊張しているようだった。
私も意識が戻ると緊張してきたけどもう城は間近である。腹を括るしかない。
城に着くとそのまま来賓室まで案内される。
お城って豪華絢爛なイメージが凄いけど、ここは装飾や見目にお金を使わず、最低限や本当に必要な物だけ飾ってる感じだった。
街中での評判も良かったし、国民に優しい良い王様なのだろうと思った。
案内された来賓室に入ると王様と王妃らしき方と姫様らしき方が座っていた。
来賓室も派手さは無く、落ち着いて品の良い素敵な内装だった。
「この中では単に儂等家族との団欒だと思ってくれたら良い。畏まらずにリラックスしてくれ。」
王様の一言の後、挨拶をしながら執事の人に勧められた椅子に座る。
「こちらが御注文の品になります。」
次元収納から用意していた箱を取りだし机の上に置く。
「おぉ~!開けてみてもよいかの?」
「どうぞ」
「なんと…これだけの品がたった1日で作られたとはにわかには信じがたいが素晴らしい!!付加効果も儂が頼んだものよりも高いしこれで安泰じゃ!!」
何でも近い内に各国の王が集まる会議に出席しなければいけないらしく、近頃の付近の物騒さと会議での食事会で毒を盛られる事も考慮しての注文だったらしい。
毒見係を連れては行くが入ってた場合その毒見係が死ぬことになる。王様達は自身の為に他人が死ぬのは良しとしない方だった為、どうするか頭を悩ませていたそうだ。
当然王妃や姫もそうなので、今回の全状態異常無効が一番助かったらしい。
「デザインも良いし大変素晴らしい出来じゃ。無理を言ってすまなかったな。少ないかもしれんがこれは代金じゃ。」
そう言って渡された革袋には金貨がぎっしり。
「え、あのこれかなり多くないですか?」
効果とかも考えて事前にギルマスには金貨30枚くらいでと伝えてもらっていたが、明らかにそれ以上はある。
「そなたの品はギルドや市場でもすぐ売り切れるほど大人気と聞いておる。それを市民の者を差し置いてオーダーメイドをして双方に迷惑をかけた上にこれほどの品じゃ。正直金貨100枚でも少ない程ではあるが、受け取ってくれると有り難い。」
おぉ…100枚もあった。
「こんなにいただくのは申し訳ないですが…。そうゆうことでしたら有り難く頂戴致します。」
何かめっちゃお金増えちゃったけどあって困るものではないし良いかなと。
王妃や姫も口々にお礼を言いながら早速身につけて嬉しそうだし、作った甲斐があるというかこちらまで嬉しくなるしね。
「さて、食事にしようかの。今日はうちのシェフが腕によりをかけてくれとる。お口にあうと良いのじゃが。」
そう言って執事やメイドさん達によってテーブルの上には食事の支度がされていく。
メイドさんクラシカルタイプの服で可愛いなぁ~♪
美人さん多いしと思いつつもお城での食事を楽しみにするのであった。




