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ボディーガードは次元戦艦オイナリサン!  作者: 矮鶏ぽろ
第二章 超次元戦艦オイナリサン!!
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サラマンの犬

ブラックホールを調査し始めたイナリと真奈美。

真奈美の一言にイナリは……。

 サラマンの犬


「なんですって? もしかして、あのバカサラマン?」

 あれから私は鳥は食べていないわ。

 それに、もしこれから食べたとしても、もう地球上の鳥は全てサラマン製の人工アンドロイドリになっているはずじゃない。


 ――嫌がらせにしては悪ふざけが過ぎるわ! サラマンのバカ!


「サラマン様は無関係。異次元通信にて確認済み。また、真奈美はお昼に弁当の中のチキンカツを2つ食べたが、もう忘れていたかと落胆中」

「じゃあ誰の仕業よ。前に滅ぼしたヌガヌグ帝国?」

「ヌガヌグ帝国は発展していたが、恒星を故意に移動させるほどの技術はなし。今回のブラックホールが地球へ到達するまでの期間は長過ぎる。作戦としての意味がない。現在ヌガヌグ帝国は壊滅状態。無駄な報復をする残存勢力すら無し」

「じゃあ……イナリは誰だと思うの?」

「サラマン様に反旗を翻すゴ・ジュルヌ共和平和星団と推測」


 前に聞いた名だわ……。


「でも、そのゴジュルヌがなんで地球を攻めてくるのよ……。なにか得することでもあるわけ?」

 田舎銀河の陳腐な惑星なんでしょ? 地球って……。

「皆無と認識。マナミ銀河の位置はサラマン共和平和明日も平和帝国星団とゴ・ジュルヌ共和平和星団の前線からかなり離れている。しかもゴ・ジュルヌ共和平和星団の技術力では、異次元転送は可能だが、それを精密に制御することは不可能」

「じゃあ違うんじゃないの?」

「しかし……、その他の可能性を除外していくと最有力。ゴ・ジュルヌ共和平和星団の進化が我々の計算以上に早くなった可能性も極僅かあり。再計算必要とサラマン様に進言済み。調査中」


「……次元戦艦……じゃないの?」

 イナリには……あまり言いたくなかったのだが、私は初めから怪しいと思っていた可能性を口にした。


「……それは皆無。我ら次元戦艦の制御装置は完璧。行動も統制されており、全てサラマン様が認識しておられる。次元戦艦は自己の判断で勝手な行動をとったり、仲間割れをしたり、単純思考制御がするようなことは、決してしない! 憤慨中!」


 ほ~ら怒った……。

 だから言いたくなかったのよ。


 でも、次元戦艦が異次元制御を悪用すれば、恒星に大穴を空けて好き勝手に出来るのは私でも容易に想像がつく。

「想像は自由。しかし言動は相手の気持ちを考えて行う方が賢明! 憤慨継続中!」


 想像しただけで頭の中を読むくせに~。

 いつもながらムカつくのだが、今はあえて口には出さない。

「はいはい、ごめんなさい。疑って悪かったわ。あなたたちはそんなことしないわよね」

 機嫌を治させるのが大変だ。なんせ地球の未来がかかっている。

「あなた達は、所詮自分ではなにも出来ないサラマンの犬なのよね。機嫌治して!」

「……」


 あ、本当に怒ったかしら?


「私は――犬ではない。超次元戦艦オイナリサン。百歩譲って狐に該当するかもしれない。ただし! 真奈美の日本語比喩表現であるサラマン様の犬は……妥当! 私はサラマン様の犬! 真奈美が理解してくれて感激の極み~。では、作戦の説明を行う」


 ……イナリは偉く機嫌を良くしたみたいだ……。


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