超次元戦艦がこの世のゴミを片付ける――
超次元戦艦が、この世のゴミを異次元へと消し去ってしまう!? 真奈美は不敵な笑みを浮かべる……。
超次元戦艦がこの世のゴミを片付ける――
昨日のことは特に大きな問題にはならなくてよかった……と思っていたのだが、別のところで問題になっていたのを知ったのは、放課後の掃除中であった。
モップで教室の隅っこにゴミを集めた。
「よし、この量なら集めて捨てなくてもバレないわ。お掃除お仕舞い」
『……真奈美的清掃方法と認識。学校だけでならまだしも……、この方法を自分の部屋でも行っている真奈美は、非の打ち所がないズボラ。落胆中』
「ズボラってなによ。こうしといても明日にはなくなってるんだからいいじゃない」
『風で分散しているだけ。質量保存の法則にのっとり、地球上で物質がなくなることは極めて稀。異次元へ転送中』
端に寄せた鼠色の綿ゴミがたちまち綺麗に無くなった。
「あ~らイナリ気が利くじゃない! ……だったら最初から掃除してよ。異次元転送すればわざわざゴミを集める必要もないでしょ」
『真奈美には掃除する習性が必要。私の異次元は現在太陽系以上の大きさがあるが、整理整頓完璧。自分の部屋くらい綺麗にしないと、橘太郎が真奈美に好意をもつ確率さらに低下する。掃除嫌いな女子は異性にモテない』
「え、それは駄目だわ」
橘君の名前を出されると弱いわ……。
「……けど、別に掃除くらい、その時になってからで十分よね? いざとなったらイナリが手伝ってくれるわけだし」
『? ……。はあ~落胆中。心配無用。その時ってどの時か不明だが、いざという時は来ないと確信中。それより、その橘太郎がらみで問題発生中。五十鈴佳奈接近中』
なによそれ? と思ったのと同時に――カナが教室へ駆け込んできた――。
「――大変よマナ! 橘君とディアブロ君が――喧嘩してるのよ! ハア、ハア」
息を切らして走ってくるなんて……よほどのことだ。
「――ええ! なんで二人が喧嘩なんてするのよ?」
「それが……、昨日のことが問題らしいんだけど、私にもよくわからないわ……」
握っていたモップを投げ捨てて、普通科の教室へ走り出した。
『五十鈴佳奈の説明には……いくつか偽りあり。現在は真奈美の思考回路に混乱をきたすため報告抑制中』
「なにごちゃごちゃいってんのよ。言いたいことがあるなら後にして。忙しいんだから!」
『走りながら喋ると舌を噛む危険あり』
――だったら変なコメントを出すな!
廊下を全力疾走し、普通科の教室にたどり着いたのだが、教室前は野次馬だらけで中の様子すら見ることができなかった――。




