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ボディーガードは次元戦艦オイナリサン!  作者: 矮鶏ぽろ
第二章 超次元戦艦オイナリサン!!
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奇襲

超次元戦艦オイナリサンと真奈美の前に突然、正体不明の敵が現れ、異次元内まで危機が迫る!!

 奇襲


 テファニーのネックレスモドキを首から外して廊下に叩きつけてやろうと思ったその瞬間であった――。


「――緊急事態発生! 防御システム緊急始動! 異次元コーティング最大出力にて拡大!」

 イナリが急に頭の中でガンガンサイレンを鳴らし始めたのだ!


「ちょっと、うるさいでしょ! なんなのよ急に~!」

 サイレンの音に耳を抑えてしゃがみこんだ。悪戯にしては――ちょっと度を過ぎている!

「正体不明の惑星外物質接近! 異次元シールド最大出力対応中。真奈美を異次元へ強制移動――」

 目の前の下駄箱が急に超次元戦艦の艦橋内となった。そこでも大きな音で非常灯と警報が鳴り響いている――。

「ちょっとバカ! 急に移動したらみんなにバレちゃうじゃない。それに授業はどうするのよ! ただでさえ三学期は遅刻が多いんだから~!」

「現状確認実施! ――対応中! 正体不明物質の接近目標は樋伊谷真奈美と推測。異次元粒子砲速射準備完了――!」

 

 異次元から急に目の前が青い大空へと切り替わった――次の瞬間、目の前を眩い光の爆発が連鎖して一直線を描き空に光の軌道が描かれた――!


「ちょ、ちょっと! 木星まで届くんでしょ? そんなもの地球で撃つんじゃないわよ!」

「任務遂行のため、周辺惑星への被害は無視。地球への損傷可能性……小。――敵、敵、異次元粒子砲にて、迎撃不可――!』

「――え? 効かないの?」


 異次元粒子砲が効かないなんてこと……ありえるの?

 イナリはかなり焦っている――。


 甲板上の主砲、異次元粒子砲はさらに何度も発砲を繰り返す。その直線上に月や太陽があれば、盛大に吹っ飛んでいるのかもしれない……。


『出力最大で連射中も効果皆無! 異次元シールドも不可! 対処不能のため異次元へ退避――完了』

 イナリが艦橋内のスクリーンにそう映し出すのと同時に目の前の大空がピンク色をした異次元80318へと変わった。


 え? 逃げたの? 


「異次元へ退避。異次元より情報分析中! 異次元兵器が全く効力を持たないことは、これまで皆無。情報を緊急通信――ウッギャー」


 ウッギャーってなによ~!

 通信はどうなっちゃったのよ。全く意味が分からないわ!


「ちょっと、なにがどうしたって言うのよイナリ。もしかしてやられちゃったの?」

「目、目の前に敵が接近! 距離500メートル! 私が制御する異次元80318内に侵入! 異次元に入ってくることなど物理的に不可能! ――敵、艦内まで侵入!」

「えー、なによそれ! どこから入ったのよ! もしかして白兵戦?」

 小説やマンガで見る宇宙船内での白兵戦なんて……あるわけないじゃんと昔から思っていた。こんな身近で体験するなんて……。

「――真奈美の昔話など現在無視! 緊急事態中! 敵を異次元歪曲にて強制排除実施するも効果無し! 対応不可! 対応不可! 真奈美の自己防衛に最後の期待……」

 目の前に、ドサリと何かが落ちた。

「白兵戦用戦闘スーツ。真奈美オリジナル。異次元コーティングするが効果は期待出来ない――」

「なによそれ、着る意味あるの?」

「最後の手段。異次元通信にてサラマン第一惑星と交信中。対応策返信待ちも、間に合わない可能性あり。真奈美強制着装――」


 一瞬で私の制服はごついパワードスーツヘと姿を変えた――。

 そして手には大きな合金製の斧が握らされている――。


 イナリは――本気でこの大きな斧で敵と戦えって言うの? ムリムリムリ!

「生命維持装置始動。艦内全出力を異次元コーティングに流入中。斧の質量は約26トン。異次元にて軽量制御中。表面超粒子核融合にて最大出力は核弾頭約八千発分。敵接近――!」

「――ええ!」

 斧を持つ自分の姿を艦橋内の鏡に映して確認しようと思ったその時、艦橋の壁の一つから、ヌ~っとすり抜けて……。

 

 黒い正体不明物質が入って来た――。


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